『走れメロス』(押谷滋子、一九五九年八月一日、表紙=西山嘉一)。津田書店の百円均一で。もうまったく表紙に惹かれただけ。よく見るとモグラらしきものが沢山描かれている。『走れメロス』というベタな名前。目次などに見知った書き手はいない。大阪文学学校の卒業生たちの雑誌であるということは巻頭に記されている。
《「僕たちは後進国やからな。追いつき、追いこせ運動をやらんならんのや」ーー『走れメロス』という誌名を決めるとき、私たちの仲間は呟いた》
創刊同人。
岡田翠 加藤三郎 姜昌秀 小林冬 高亨天 須藤和光 十場あきら
玉田みち子 西村俊雄 永田公是 沼田稔 脇田憲一 渡辺立夫
編集は須藤と小林が担当したらしい。ネット検索でもひっかからない名前が多いが(ヒットしすぎるのも困る)、須藤和光は
松岡正剛によれば《プロレタリア文学の流れをくむ同人誌『大阪派』を主宰し、そのころの大阪の作家たちを仕切っていた。開高も向井もこの須藤に翻弄された。しかし、向井ははっきりとは書いていないが、開高の才能はこの須藤によって“発見”された》とのことで、後には大阪文学学校の講師をしていたようだ。老人ホームで亡くなり、追悼会も催されたという。脇田憲一は《一九五七年より個人誌「文学ノート」に「枚方事件」「山村工作隊」の記録を連載。思想の科学研究会会員、新日本文学会会員》とされている脇田であろう。
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本日、撮影終了。最後にこの本の山(関西出版関係をまとめてある)を撮って終わりとなった。天候にも恵まれて順調に進んだ。放送予定は12月6日。スカイパーフェクトTVのベターライフチャンネル(Ch.216)とのことです。どういうふうに編集されるのか、楽しみのような恐ろしいような。
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明日はトークの日。三分の二は東京で話したのと同じだが、通しでしゃべってみる。けっこう資料読みを追加したため二時間ぐらいかかりそうだ。会場は五時まで使えるそうなので、途中で休憩をとって、じっくり話すのも悪くないかもしれない。
芝川ビルの内部を見学するのがたいへん楽しみ。皆様もふるってご参加ください。