知人が柘榴を送ってくれた。石榴、若榴(じゃくろ)とも。ペルシャ、インドあたりの原産らしい。スペインの都市グラナダ(Granada)はざくろと同じ綴りである(ざくろに由来するわけではないようだが)。フランス語でもそれらは Grenade(グルナード) と grenade(ざくろ)で同じつづり、そして榴弾(着弾後に炸裂する爆弾)も grenade である。
以前の家の向かいに柘榴の木があった。秋口から黄葉して落ち葉となる。小さい葉っぱがびっしりと付いているのだが、それはきれいさっぱり落ちてしまって、尖った枝ばかりになる。これを掃除するのが大変だ。向かいの家では毎年のように枝を大きく剪ってしまっていたものだが、それでも翌年の夏頃には青青と繁っている。じつに生命力の強い樹木である。独特のガーネット(ざくろ石)色の実がはじけたところはまったく恐ろしいほどギラギラした感じである。豊穣の象徴とされたのもうなずける。
ざくろを持つ聖母(例えばボッティチェルリ)もそこからきているとどこかで読んだ記憶がある。
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某氏が新たに入手された宇崎純一の表紙を送ってくれたので、掲示しておく。『大毎コドモ』昭和十二年七月号である。まだまだ宇崎純一の仕事は埋もれているような気がする。発見された方はご一報いただければ有り難いです。
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もうひとつ、海文堂書店の平野さんより、福岡店長の説明を補うメールがとどいたので、紹介しておく。さすが的確だ。
《出版について。 1953(昭和28)に東京出張所を開設し、58これが「海文堂出版株式会社」になり、神戸でも出版は「神戸支店」として活動を続けたようです。この時代の本で、神戸で編集した本が両方の住所記載されていると思われます。65(昭和》
《黄色カバー。55年頃から80年まで使用。81から現在のものに。その後、ほんの一時期、臙脂色の地に帆船1隻のイラストのを使用するも、評判悪くすぐやめたそうです。ディープな「書皮友好協会」の方が数名所有してはります。》
《一般書店化? もともといっぱんしょも販売していました。76年の大改装で現在の店舗になり、当時としては大型書店ですから、総合書店として展開〜、と言うようになったと思われます。》
先日の黄色いカバーはやはり一九五〇年代のテイストだった。