
河原町四条上ルのギャラリーマロニエで森岡和世さんの「銅版画の絵草子展」を見る。昨年、同じくこの画廊で催された個展で、しょうが紅茶を頂戴して、お茶のことしかブログに書かなかったため、作者をいたく傷つけてしまったようで、今回も顔見るなり、「お茶のことしか書いてくれなかった林さん」といけずを言われた。いや、こっちがいけずだったのか。ということで今回は作品についても一言、銅版を二枚同一画面に使った手法が成功していた。並べたり、重ねたり、使い回しのヴァリエーションもあり、作者自身が楽しんでおられるのがよく分かって、見るものにもそれが伝わるようだった。19日(日)まで。
その後、古門前のぎゃらりー思文閣へ。骨董街も久し振り。店頭に出ているものを見ているとつい欲しくなるので、目をつぶる。戸田勝久さんの「明日の空」展。ぎゃらりー思文閣では一階と二階、二階の和室、奥の間まで使って新旧の作品(アクリル画と墨彩画、陶磁器)を展示。見応えあり。
戸田さんに湯川さんの話などうかがう。戸田さんは『季刊湯川』が出たときには、ちょっと違和感を覚えたそうだ。限定版の湯川書房にはそぐわないのではないかと思ったという。実際、あの雑誌の発行は湯川さんにとってはかなりの重荷になったようである。戸田さんによれば、晩年まで湯川さんは「『季刊湯川』は休刊してない」と主張していたというのだ。8号をいつか、いや、いつでも出すつもりでいる、そういう気持をずっと保っていたらしい。

三月書房へ大島なえさんと。宍戸恭一さんと面会の約束をしているというのでついて行く。昨年十月から店番はしておられないそうだ。三人、喫茶店デコイでコーヒーを飲む。
帰りがけに三月書房に寄って、買いそびれていた草森紳一『随筆本が崩れる』(文春新書、二〇〇六年二刷)を求め、読みながら帰宅。
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入稿した『佐野繁次郎装幀集成』のデータに問題が発生し、手直しに数日かかることになった。よって完成もギリギリ十一月一日(箱庭の佐野繁次郎コレクション展初日)に間に合うかどうか、瀬戸際、大丈夫とは思うのだが。