おしゃれな詩集を頂戴したので紹介しておく。佐藤わこ『ゴスペル』(トランジスター・プレス、二〇〇七年、装丁=しのやま小百合)。ラジオピープル・ブックス第1号。
トランジスター・プレスの設立宣言書のような折畳まれた紙が入っていた。これがなかなかいい。
《小さくてもものおじせずに液晶画面からは伝わらない生でホッとな言葉をガツンと発信する本や雑誌を作りたい。本は商品だという商業出版とはちがう、もう一つの道を探ってみたい。だって本は友達!》
《インディーズ、スモールプレスの元祖は、ホイットマンやエミリー・ディキンソンだという文章を読みました。ホイットマンは、葉っぱを1枚1枚とじるように詩集を作っていた。トランジスター・プレスは Leaves of Poets 「詩人の葉」という詩集のシリーズを作りたい。手のひらの上に、美しい葉っぱをそっととどめておきたい。そんな気持になるような詩集を作りたい。》
《[帝国よりも大きくゆるやかに vaster than Empires and More Slow](ル・グィンの短編より) かつてトランジスター・ラジオが小さな高性能ぶりで世界の人たちに支持されたように、へなちょこモードだけど大きくゆるやかに一生続けられる出版活動をしたい そんな気持でがんばらないと。それでは!》
『ゴスペル』は横書きで左から真ん中まで日本語の詩集、裏から(といってもどっちが裏だか表だか)真ん中までがその英訳(あるいは日本語訳なのかも)という変則的な組版。要するに表紙が天地逆になるというわけだ。じつは小生も、昔、似たような形式の本を作ろうとしていたことがあったのだが、結局はボツにしてしまったので、「やるじゃない」と思うのだった。
そうそう、この詩集、サンフランシスコのシティライツ書店にも並んでいるそうだ。