『大阪古書展案内114』(980企画、一九八〇年、デザイン=paaa.)。ちょうちょぼっこで「街の草」コーナーから。300円。街の草さんは紙ものをたくさん出していた。もっと買っとけばよかった。これは編集とデザインが永原康史(ながはら・やすひと、1955 - )。検索してみると、《多摩美術大学教授。大阪生まれ。 2007年よりモリサワ・ウェブサイトにて「文字の手帖─文字を組む方法」、また2001年6月より雑誌 『
Web Designing』にて「デザインにできること」を連載中》とされている永原氏とおそらく同一人物だろう。遊び心のある古書店案内になっている。114というのは紹介されている店の数。例えば「梅田循環コース」はこうだ。
《三番街はまがいものが不思議な力を振るっている所で、その一つであるプラスチック製で水が落ちている様な仕掛けの滝を横目に、視線を正面に戻すと阪急古書のまちという文字が目に入るはずです。13軒が蜿蜒と列なっているのをまの当たりにするといやが上にも意欲をかきたてられる事でしょう。トイレも喫茶店も完備していますからごゆっくり。些か頭が飽和状態になった所で向かいのビルに足を伸ばし、次は阪神百貨店の5F。目の保養も結構ですがあまり時間を喰わない様に。(筆者注・喰うのなら安さで人気のB2の食堂へ)地下街と駅構内の店を探訪した後は第一ビルへ抜けます。お茶を飲みたくなればこの辺のビルの地下に入るといい。常にすいてます。さて、御堂筋、新御堂を渡って老松通を目指す。桜橋、梅新から老松、淀屋橋一帯は画廊の多い所で、本ばかり読んでないで君も偶には美的情操に浸ってみませんか。そこを北上して扇町通を越えると阪急東通りに至る。古書店は一軒だけだがこの辺には輸入盤を多く扱うレコード店が4軒程あります。》
といった調子で、二十八年前だから、現在と様子は変わっているにしても、基本的にはこのコースは生きているだろう。このあとに地図が入って、26軒が紹介されている。