柳翁のご案内にて長岡天満宮に近い某氏宅を訪問。某氏の父上が遺された蔵書の一部を拝見する。まずは、高浜虚子の肉声(レコード)が蓄音器にて再生されて、その棒読みに驚いた。俳句の詠み上げがレコード盤としても発売されていたことも意外だった。上の写真の手前にあるのは水之江ターキーらのソノシート(四角い形)。
他には虚子はじめ有名俳人の自筆短冊や古書も出してくださる。状態のいいものばかり。本では、こけしに関する個人雑誌、
渡辺鴻『鴻』(茶室鴻、一九四〇年)十四冊揃いは珍品だろう。高価と思われるのは棟方志功『板勁』(河出書房、一九四四年、オリジナル一点貼込)。個人的に興味のあったのは秋田貢『夜の京阪』(文久出版部、一九二〇年)など。御父上はかなりの趣味人でいらしたようだ。すでに九割方処分されたというが、存命中は書籍と収集品やビデオで家中が埋められていたとか。生前にお会いしたかった。
自家用車で訪問したので、柳翁と別れ、帰宅途中に久世橋のブックオフへ足をのばす。半年ぶり。新鮮に見られた。105円で五冊買った。夏のキャンペーン中、500円で一回くじ引きができる。くじ引きの箱をひょろりと廻してコトンと落ちたのが赤い玉。ガラン、ガラン、ガランと1000円感謝券の大当たり! 予想もせず、はじめてのことなのでピンとこない。よく読むと使える店が限定されている。即、消費することに。半額の棚から二冊探し出して、ようやくうれしさがこみ上げた。