原民喜『夏の花』(蟲文庫文庫一、二〇〇八年、題簽・ロゴデザイン=中川ユウヰチ)と『瀬戸内作文連盟』6号(瀬戸内作文連盟事務局)。『夏の花』にはミズタニカエコさんの挿絵が五点入っている。
《それから何秒後のことかはっきりしないが、突然、私の頭上に一撃が加えられ、眼の前に暗闇(くらやみ)がすべり墜(お)ちた。私は思わずうわあ[3字傍点]と喚(わめ)き、頭に手をやって立上った。嵐(あらし)のようなものの墜落する音のほかは真暗でなにもわからない。》
《このことを書きのこさねばならない、と、私は心に呟(つぶや)いた。けれども、その時はまだ、私はこの空襲の真相を殆(ほとん)ど知ってはいなかったのである。》
蟲文庫文庫の今後がじつに楽しみだ。もう一冊の方はこれまでも何度か紹介した出海博史・佳世さんたちの雑誌。出海氏の「磯の香りただようーー神戸・海文堂書店」という記事と海文堂書皮の綴じ込み。蓮沼小亀、菊地恵子、出海各氏のエッセイが掲載されている。
出海氏によれば、
日本銀行高松支店には「日銀うどん」なるコーナーがあり、そこでは細長く裁断された傷んだ一万円札をセルフで袋詰めにして持ち帰れるそうな。高松支店のHPには見当たらないが、
松山支店発券課のページには写真入りで説明があった。ほとんどは焼却処分になるようだ。