

久し振りに武庫川の街の草を訪ねる。去年は一度も来なかったかも。当然だろうが、全体的には本がかなり動いているような気がした。以前になかったのが上の棚。堀口大学『砂の枕』(第一書房、一九二六年、長谷川潔版画)他、朔太郎らの第一書房の本。荷風『墨東綺譚』(岩波書店、一九三七年、木村荘八挿絵)、久保田万太郎『春泥』(春陽堂、一九二九年、石井鶴三木版画)など、この並び、ちょっとしたものだ。石川淳の単行本も何冊かあり、写真左端の『夷斎饒舌』(筑摩書房、一九六〇年)はたしか1050円と割安だった。

三ノ宮へ出てさんちかの古本即売会(二日目)のぞく。けっこうゆっくり見たがとくになし。すでに予算は消費していたし。口笛文庫のコーナーに前田出版の再版『二十歳のエチュード』があってかなり迷った。

のんちゃんで海文堂書店主催のワリカン新年会。昨年トークショーでお世話になった中島俊郎さん、鈴木創士さんを囲むかんじで八人ほど。焼き鳥とハリハリ鍋。古本を見せていると、鈴木さんがなぜか『犬の記憶』に反応して「いいな、いいな」というので原価で譲る(お買い得でっせ!)。
F岡店長は急逝された黒猫堂さんとむかし京都で飲んだ話をしんみりと。遅くなって泊めてくれと頼んだが、あっさり断られたとか(トーゼンだ)。想い出だけが「リアル」なのものとして残るのか。