
「玉村方久斗展」を見る。方久斗玉村善之助は明治二十六年京都中京に生れ、絵画専門学校卒業後、岡本神草、甲斐庄楠音、入江波光らと「密栗会」を結成。院展に出品して活躍するも、前衛美術へ転向。三科などに立体作品を出品し、『ゲエ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム』創刊に関わるなどした。昭和二十六年歿。
ちょっと全体にタッチが軽く、マンガ的な描写で、面白い作品も少なくなかった。色彩がいきいきしていて良かったが、全体的にはややとりとめがない。やはり上のポスターをはじめ雑誌や挿絵などグラフィックな仕事がもっとも個性的というか、印象が強かった。感心したのは落款に用いている印章がどれもいいものだったこと。捺す場所も奇抜である。
常設展示が手狭になっている(改装中か?)。しかし方久斗展に関連した展示内容は良かった。岡本神草の「拳を打てる三人の舞妓」と下図、その他三点の作品は圧巻というか、笑ってしまうほどスゴイ。クルト・シュビッタースのコラージュもすばらしいし『MELZ』『BULLETIN DADA』『291』『MAVO』などの資料類も少数だが、ゆっくり見られたので満足。
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