『書肆アクセスという本屋があった』(『書肆アクセスの本』をつくる会、二〇〇七年)の見本が届いた。表紙はアクセスの奥の半畳スペースにあるスリップ(短冊)の棚。撮影したときにちょっと照明が足りなかったせいか予想したよりも暗くて粒子の粗い仕上がりになってしまった。もっとツルンとした用紙にすればよかったか、などと反省する。装幀はこういうところが難しい。
本文は執筆者それぞれに抱くアクセスに対する深い思いで溢れている。永江朗氏がどこかで発言していたように、閉店する本屋は多いが、こんな本を作ってもらえるところは他にはないだろう。畠中さんはじめスタッフのみなさんの人徳というもの。付録として「神田神保町路地裏マップ」1号と2号が挟み込まれているのがスバラシイ。文中で印象に残る一言は荻原魚雷氏のコレ。
「わたしはまだあきらめていません」
なお神保町の某氏からの報告によれば、アクセスの役割の一部は三省堂に引き継がれたもよう。
《三省堂4階に引き継がれる(?)という地方小コーナー見てきました。最初なかなか見つけられませんでした。どうもいくつかあるフェアコーナーの1つで、「地方史」というコーナーがそれにあたるようです。特に「地方小」や「アクセス」の表示は無く(当たり前か)、よく見るとマイナーな版元の本が県別で並んでいます。隣が以前からある「本、出版」本のコーナー。一部のミニコミ(本当に一部)がそこに引き継がれたようです。(スムース文庫もあり)》
退屈男と本と街「あの棚が」(12月1日)にはその後の様子が報告されている。また
三省堂書店 神保町本店 キャンペーン 催事場ページに写真入りでの紹介あり。
ということで、12月8日、はるばると神戸へ畠中さんを招いて海文堂書店で行われる近代ナリコさんとのトークショーは逃せないですよ。『書肆アクセスという本屋があった』も店頭初売りになるはず! ぜひご参加ください。
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塩ジイじゃなかった塩山御大の『東京の暴れん坊』(右文書院)が
東京堂書店ベストセラーの第六位に(11/27調)。これは目出度い。バンバン売って悪態側賞でも貰っていただきたい。
賞といえば、利根川裕氏が第20回尾崎秀樹記念大衆文学研究賞を『歌舞伎ヒーローの誕生』『歌舞伎ヒロインの誕生』(ともに右文書院)で受賞された。装幀を担当した者としてはうれしいかぎりである。拙著『喫茶店の時代』が受賞したのと同じ研究賞というのも奇遇というか因縁か。