
尾崎放哉句集『大空』(春秋社、一九二六年)。芦屋で入手。昭和四十七年版は持っているが、初版はやはり格別。傷んでいるし、補修もある裸本なれど、初版は初版。芦屋から帰る阪急電車の中であちらこちら読んでいたが、やはりうまいものだ、ときとしてうますぎる。
犬が覗いて行く垣根にて何事もない昼
つくづく淋しい我が影よ動かしてみる
寝そべつて書いて居る手紙を鶏に覗かれる
落葉へらへら顔をゆがめて笑ふ事
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午前中は部屋の模様替えを少々。午後から寺町へ出かけ畠中光享さんと日下部さん個展を見る。そのあと、三条の京都文化博物館(旧館)での秋の古本まつり特選オークション会場へ(下の写真)。
栗田勇『ビリチスの愛の歌』(新書館、一九六七年、装幀=宇野亜喜良)を500円で見つけるが、ちょっと難アリだった。同じシリーズは2〜3千円。淀野隆三関連の資料に遭遇。多少値が張ったが、これを逃したらと思うと買わずにはおられない。あとは Editions du seuil のNABILE FARES『Yahia, pas de chance』(1970)をつい買ってしまう。言うまでもなくフィリップ・ソレルスらの雑誌『テルケル Tel Quel』の版元。

午後四時から二階で広瀬千紗子女史(同志社大学)の京都古書研究会三十周年記念講演会「京の顔見世」を聴く。とても参考になった。六時から記念パーティ。一応、小生は八十年代の初めからポスターのデザインをさせてもらったから、そういう意味では内輪の人間である。石川古本店の石川さん、其中堂の三浦さんらと少し話す。とてもいい雰囲気の会だった。一澤帆布のバッグを記念品としてもらった。即売会は明日25日まで。