林蘊蓄斎の文画な日々
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蜘蛛の巣

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しばらくぶりに市中へ。まずはアスタルテ書房さんへ、頼まれていた『古本屋を怒らせる方法』のサイン本を持参した(表紙にイラスト入は、目下のところ、書肆アクセス、聖智文庫、アスタルテ書房でしか購入できません!)。そこで鎌倉文学館で開かれていた「澁澤龍彦 カマクラノ日々」展の図録を購入。堀江敏幸寄稿。チラシを頂戴した。そう熱心ではないが、いちおうチラシ・コレクターなので嬉しい。

ギャラリー・ヒルゲートで司修の絵本原画展を見る。色彩が美しい。

湯川書房へ。道を曲がったところで仕事帰りの大原女(? 白川女? 「振り売り」か)に遭遇、後ろから写真を撮る。おばさん、このまま正面の河原町通りを渡りはった、さすが。

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湯川さんには届いたばかりで、まだダンボール箱に入ったままの車谷長吉句集『蜘蛛の巣』が。取り出して見せてもらう。表紙の土佐紬には三種類ある。背革の色もそれぞれ。函は漆塗りとか。まだ売り切れてはいないという。限定100部なのでご希望の方はお早めに(電話075-213-3410)。

『古本屋を怒らせる方法』にも書いてあるが、湯川さんにあった西東三鬼の俳句短冊のコピーを受け取る。現在の持主の方が一見本物かと見紛う短冊に仕立ててくれたのだ。深謝です。

尚学堂書店をのぞき、均一で数冊。三月書房の前を通ると、久し振りに宍戸恭一さんにお会いしたので、『古本屋を怒らせる方法』の話など。『中央公論』(古本特集)いつになくよく売れているらしい。お元気そうで何より。

寺町通りの画廊 鬼で開かれている「久保田一・野村直生 金工・二人展」をのぞく。ペーパーナイフが久保田さん、ペーパーウエイトが野村さん。久保田さんは言うまでもなく『虚無思想研究』の久保田さんである。16日(日)まで。お近くの方はぜひ。

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二条通まで下がってそのまま西へ。芭蕉(じつはバナナらしい)カフェがあってちょっと驚く。「cafe bibliotic HELLO!」、わりと有名なカフェのようだ。このへんめったに歩かないからね。本棚も充実しているとか。

ちなみに松尾芭蕉(はせを)の「芭蕉」がもしバナナなら松尾ばなな。バナナは「みばせう、甘蕉」ともいうが、昔のことだからバナナかもしれない。1680年に深川に草庵を結んだとき、門人の李下から贈られた芭蕉を一株植えたのが大いに茂ったので「芭蕉庵」と名付けたという。そんなに大きくなったのならバナナの可能性もあるが(バナナは芭蕉の倍ぐらいの大きさになる)、しかし深川ではどうだろう?

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鮮烈な看板。烏丸通の手前。角には漢方薬店二軒が向い合っている。そこを右折(北上)して「高橋善丸 香炉展」(〜9月18日)の会場、香老舗松栄堂へ。やや入りにくい雰囲気だったが、中では若いカップルがにぎやかに香グッズをあれこれ選んでいた。奥のギャラリースペースでトップデザイナーの一人、高橋善丸さんの陶による香炉作品を拝見する。

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雨森敬太郎薬房。車屋町通り二条下った東側。「一条もどり橋、二条きぐすり屋、三条みすや針……」と謡われるように二条通は江戸初期から薬業者が多く集まった通りだそうだ。二条薬祖神(二条寺町西入ル)には日本の薬の神とされる少彦名命(すくなひこなのみこと、大国主命の国造りを助けた、方術士だったとの説も)、大巳貴命(おおなむちのみこと、じつは大国主命)と、中国の神農、古代ギリシャの医師で西洋医学の祖ヒポクラテスが祀られているとか。なんでもござれ。

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四条まで歩いていると、ある商店の扉に夕刊が挿んであった。「首相辞任へ」の見出しが見えた。

柳散るきつけ煎じの手間入らず
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by sumus_co | 2007-09-12 20:56 | あちこち古本ツアー
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