綾小路通西洞院東入ルの杉本家住宅。当主は仏文学者の杉本秀太郎氏である。味禅へ蕎麦を食べに寄った(おたべガイド参照)ついでにその近辺を散策していて発見。このあたりに位置することは知っていたが、実際に目にするとやはり風格がきわだつ。京都でも急速にこういう古い家屋が失われつつある。「京都指定有形文化財」の標識に以下のような説明がなされていた(抜粋)。
《杉本家は、寛保3年(1743)以降「奈良屋」という屋号で呉服店を営んでおり、当初は四条烏丸付近にあったが、その後明和4年(1767)に現在地へ移ってきた。また、かつては西本願寺の勘定役を務めていたと伝える。現在の主屋は元治の大火後に再建されたもので、棟札によれば明治3年(1870)4月23日に上棟されている。》
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「日本の古本屋」からある書物を注文し、今日それが届いていた。千円の本だったのに、なんと《送料はサービス(無料)とさせて頂いております》と書いてあった。注文のときにもメールで確認したはずだったが、やはり驚かされた。振替用紙にはこちらの住所氏名も記載されている(書き込む手数を省いてくれている)。福岡の葦書房さん。
古本の場合、新刊と違って、探している本がどこにでもあるというものではない。ただ、もし、いくつかの書店に同じ本が同じていどの値段で出ていれば、送料無料が圧倒的に有利なことは言うまでもないだろう。
封筒を見ると、料金後納郵便で差出人が神奈川の「紫式部」となっていた。ということは郵便局と特別な契約をして送料を低くおさえ、一括で書籍を管理しているのだろうか。注文から発送までに数日かかったのが欠点と言えば言えるが、送料無料はやはり有り難い。
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高村光雲『光雲懐古談』(万里閣書房、一九二九年四版)。これも神戸の収穫。岩波文庫に『幕末維新懐古談』(一九九五年)として増補版が入っているが、元本には口絵写真が多数収められており、これだけでも価値がある。表紙は木版刷の江戸地図。蛇足ながら高村光雲は高村光太郎の父で彫刻家。上野の西郷隆盛像の作者。
いくとせをペツト牽きつつ夕涼み