レオ・レオニ Leo Lionni『はまべには いしが いっぱい』(谷川俊太郎訳、ペンギン社、一九七九年)。これはたしか阿佐ヶ谷に住んでいた頃に新刊で買ったのだと思う。鉛筆一本でさまざまな形の石をみごとに描き出している。レオニの『あおくん と きいろちゃん』(至光社、一九六七年、原作は一九五九年刊)はその頃のデザイン学生の間では伝説的な作品で、むろん持ってはいたのだが、息子が落書きだらけにしてしまった。石ころの方は息子はさほど興味を示さなかったというか、息子には見せなかったかもしれない。どうやら現在、新刊では入手できないらしく、ネット上では高額になっているようだ。
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朝から電話が不調で大騒ぎ。かかってきた電話が数秒で勝手に切れてしまう。こちらから電話をかける分には問題はないのだが。どうやら昨夜の落雷が原因でヤフー!BBのモデムに何らかの不都合が生じたらしい。ナベツマが必死でヤフーに電話して(というのはカンタンにはつながらないようになっているのだ)モデムの交換を依頼した。同様の落雷による不調が多数発生しているとのこと。到着まで数日かかる。お電話いただく方はそのつもりで!
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梶井基次郎の「泥濘」(『青空』五号)を読んでいると、本郷の古本屋がでてきた。学生(梶井)が待ちに待った仕送りの為替を受け取り換金して東大前の古本屋に入る。
《買ひ度いものがあつても金に不自由してゐた自分は妙に吝嗇になつてゐた。「これを買ふ位なら先刻のを買ふ」次の本屋へ行つては先刻の本屋で買はなかつたことを後悔した。そんなことを繰り返してゐるうちに自分はかなり参つて来た。》
《古本屋と思つて這入つた本屋は新しい本ばかりの店であつた。店に誰もゐなかつたのが自分の足音で一人奥から出て来た。仕方なしに一番安い文芸雑誌を買ふ。なにか買つて帰らないと今夜が堪らないと思ふ。その堪らなさが妙に誇大されて感じられる。誇大だとは思つても、そう思つて抜けられる気持ちではなかつた。先刻の古本屋を亦逆に歩いて行つた。矢張買へなかつた。吝嗇臭いぞと思つて見てもどうしても買へなかつた。雪がせはしく降り出したので出張りを片付けてゐる最後の本屋へ、先刻値段を聞いて止した古雑誌を此度はどうしても買はうと決心して自分は入つて行つた。》
《然しそれはどうしても見付からなかつた。さすがの自分も参つてゐた。足袋を一足買つてお茶の水へ急いだ。もう夜になつてゐた。》
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夕食は駅前のラーメン。コンビニ、ブックファーストと寄って、帰宅していると、後ろから呼びかけられた。と思ったら、ケイタイで話しながらやってくる男性だった。
のゝしられたかとふりかへる星なき夜