『Let's Learn English Book 3』(文部省、教育図書、一九四八年再)。略名「中学英語3」。登場する男女の名前はトム(Tom)とメリー(Mary)。この挿絵が可愛い。落書きかと思うピンク色は網版の印刷である。画家の名前などは書かれていない。発行は神田の教育図書ながら、印刷は京都の河北印刷工業所というところが、敗戦直後の本ならでは(京都の印刷所は焼けなかった)。口笛文庫にて。
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『spin』をお送りした松尾尊〓[字源463、兌の俗字、まつお・たかよし]先生より御礼状をいただいた。小生が淀野隆三について書いて(『sumus』12)以来、いろいろご教示をいただいている。
《徳正寺の若住職と親しい鶴見太郎君がやって来て、久しぶりにしゃべりました。扉野君は相変らず、お寺に通勤の様子です。山本善行君には久しく会っていませんが、下鴨で顔を会わせるやも知れません。数日前、魚雷氏の「古本暮らし」を読み、本の処分方針に教えられました》《十一日からの下鴨古本市には恒例により、二三日は顔を出すつもりです》
明日、ぜひお会いできればと思う。淀野日記にしばしば登場する親友の一人、浅沼喜実(後の『青空』同人でもある)は松尾先生と同郷(鳥取)の先輩にあたるとのこと。浅沼の遺著『さすらい人の風籟』(富士書店出版部、一九九〇年)から淀野らと一緒に写っている三高時代の写真をコピーして同封してくださった。深謝。
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白水社のHPの「最新刊」のところに『古本屋を怒らせる方法』が登場した。立ち読みページもあるのでちょっと覗いていただければと思う。
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あまりに暑い。太陽がカンカンと照りつける中、中村軒へかき氷を食べに行く。明治頃の民家をそのまま店舗(和菓子屋)とし、奥座敷で簡単な食事や喫茶類、かき氷などを摂ることが出来る(写真は「京都おたべガイド」にて)。しかしやっぱり氷は暑い盛りに食べるのが一番である。
児を下しみぞれひと匙這ふまゝに