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檸檬

檸檬_b0081843_19465264.jpg


贔屓にしている蕎麦屋「味禅」へ。今春、新町通仏光寺下ルへ移転した。以前は烏丸通に面したビルの地下だったが、今度は町家である。五月にご主人がDVD『誰でも簡単 蕎麦打ちを極める!! 〜観れば打てる 本格蕎麦打ち』を出したそうだ。久々にうまい蕎麦を堪能した。写真中央の石のモニュメントは「大馬鹿門」という味禅のシンボル。

食後、その附近の町家を眺め歩いていると、自転車に乗った男性から声をかけられた。砂の書さんだ。「明日、OMMですね!」という合い言葉で別れる。

OMMと言えば、金井書店よりOMMへの参加案内と『えぽっく』54号が届いていた。A2判の一枚ものだが、両面カラー。目録は金井、球陽書房、九陽書房の合同。渡辺明子さんのコラム「お菓子のはなし」には八重洲の東京風月堂、榮太樓などが登場する。ケチをつけるわけでは決してないが、おそらく風月堂は凮月堂が本当だろう。ただ風月堂としていた時期もあったのか、多くの文人が風月堂と書き残している(拙著『喫茶店の時代』参照)。ちなみに喫茶店として有名だった新宿風月堂とこちらの凮月堂は無関係。

勘違いということでは、以前にも書いたが、梶井基次郎がレモンを置いたのは河原町通りにあった丸善ではない。当時は三条通にあった。

それから「ほっこり」という京言葉。これは「疲れた」ということである。ただし最近では「ほっこりする」と言えば、一服するとか、ほっとするという意味に用いられることが多い。かなり年配の生粋の京都女性(「京おんな」が正しい用語か)でさえ「一服する」の意味で使っているのを身近に聞いたことがある。誤用も慣用になれば通用する。

「檸檬」と言えば、最近、読み返した。以前は気にもかけなかったが、「檸檬」は雑誌『青空』の創刊号(一九二五年一月)の巻頭に載っていたのだ。そして二号には「城のある町にて」が掲載された。ふたつの珠玉の作品を相次いで発表した梶井はちょうど二十四歳だった。
by sumus_co | 2007-06-28 20:42 | 京のお茶漬け
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