
加藤周一、中村真一郎、福永武彦『1946 文学的考察』(真善美社、一九四七年、装幀=故六隅許六)。Mさんより頂戴した一冊。上図がカバー、下が表紙。故六隅許六こと渡邊一夫の装幀本。このイラストの新鮮さはどうだ! せっかくなのでざっと流し読み。
《一九四五年、既にあの炎が美しかつた。東京の街を我々の家や寝床を、我々の食ひ残した卵やうどんを、要するに我々の所有し、所有せざる一切を、忽ち焼きつくしたあの炎が限りなく美しいものであつた》(「焼跡の美学」)
これは加藤周一。各編とも三人の多読家が堰を切ったように溜まりに溜まった知識を吐き出しており、それはそれで爽快だが(イヤミたらしいとも言える)、なかでは加藤の論点がもっとも冴えている。福永がピンと来ない。中村はマイペース。
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正午前に会場へ。街の草さんと待ち合わせていた。まったく偶然に会場で知人とバッタリ。街の草さんの高校時代の親しい友人とその方が古くからの知り合いだったという奇遇が発覚して街の草さんはやや狼狽。その後、お茶をしながら古本話。
引っ越し祝いに佐野本と甲鳥書林本をもらう。深謝です。「もう落ち着きましたか?」と皆さんが尋ねてくれる。とりあえず「何とか鴨居で頭を打たなくなりました」と答える。
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