元版は、平戸廉吉詩集刊行会、一九三一年十二月十二日発行、編輯兼発行人は川路柳紅、装幀は神原泰。編輯後記に《刊行は五月末日の予定であつたが予約が少なかつたり、其他の事情で遅延した》とある。オリジナルはとても手が出る値段ではないが、先日、ある目録に復刻版が500円で出ていたので注文したところハズレだった。尾形亀之助もハズレた(ま、これは想定内)。で、勧業館で見つけて買ったのである。詩がどうこうというのは分からない。しかしこういう詩集は好きだ。
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『海鳴り』19号。山田稔「マビヨン通りの店」をまず読む。野見山暁治、蜷川譲らが描いた椎名其二の人物およびその住居のあったサン・シュルピス寺院(ダヴィンチ・コードの!)近くにあったレストランとの山田自身の因縁を語っていてパリ好きにはこたえられない。椎名の伝記『パリに死す』(藤原書店)の著者・蜷川譲氏とは何故か京都でお会いしてごちそうになった記憶がある。どうしてそういう成り行きになったのだったか……思い出せない。
また、鈴木漠「書肆季節社愛惜」には広島時代の政田岑生が北園克衛と歩いている写真が載っている! 以前ここで紹介した政田編輯の雑誌『洪水』のメンバーが中心となって企画したイヴェントが催されたときのスナップだそうだ。
社主の涸沢氏の「欠損と表彰」も欠損の部分がとくにおもしろい。いつもは控えめな紳士であるが、お酒が入るとけっこう大胆な発言をされるところを何度か目撃したことがある。くれぐれも気をつけていただきたい。
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グレゴリ青山さんの『彷書月刊』連載マンガ『ブンブン堂のグレちゃん』(イーストプレス)5月17日発売です、というメールを読者のFさんより頂戴した。《小生の姪が東京でデザインの仕事をしておりまして、小生が本好きなので、今度の仕事と下記の案内して参りました》とのこと。装幀=中井有紀子。楽しみにしてます。下記は頂戴したイメージ。