目下予定の引越先はまだ正式な契約を交わしていないので、万一のことも考えて、物件探しは継続している。本日も外観数軒、内覧一軒。内覧は予定になかったのだが、引っ越し準備をしている住人の方が「どうぞ」と言って見せてくれたのである。
蔵田周忠『ロダン以後 1900-1926』(中央美術社、一九二六年)。途中、某書店でこの本を見つけた。100円(蔵書印消跡あり)。文字力にまいった。序文にこうある。
《村山知義氏著「構成派研究」に刺戟されて、少しばかりの写真をもとに、造型芸術に興味を持つ人々、殊により若き三次元の世界を愛する人々に話しかけてみたく思つたまでゞある》
蔵田(濱岡) 周忠(くらた・ちかただ、1895〜1966)は分離派の建築家、造型作家。本書ではすでにブランクーシの「レダ」と「頭」が紹介されていて目を惹く。装幀も蔵田だろうか。
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