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白き尾の別れを告ぐる余寒哉

白き尾の別れを告ぐる余寒哉_b0081843_16524429.jpg


『プルウスト研究』I〜III(作品社、昭和九年七月、九月、十月)。これはもう一冊IV輯が出ているが架蔵しない。編集者が久米文夫、発行者が松村保、発行所住所が京橋区木挽町二ノ四。年八回発行の予定だったことが一輯のあとがきに記されている。

久米文夫という人についてもよく知らない。とにかく、このシリーズは久米がプルースト研究のエッセンスを集めた編集をしており、淀野隆三も参加しているが、三高〜東大仏文の人脈がメインになっているようだ。発行者が松村保となっていることについては、今後の研究課題であるが、どうやらこの時期、作品社は松村に援助を受けていたように思える。木挽町二丁目というのは現在の銀座三丁目(昭和通りの東側)で、奥村書店のある辺り。作品社は昭和八年から十年にかけてここにあった竹田ビルに事務所を置いていた。

[補注/第4輯のあとがきは小野松二が書いており、《なお「プルウスト研究」は久米文夫君が居なくなつたのでは僕が少し忙しくなりすぎるので誌代前納者の期待に反いて大へん申訳ない次第であるが本輯をもつてひと先づ休刊することにした。》とある。久米の動向が気になるところだ。]

またまた中島先生よりご教示あり。『作品ヂャーナル』(三笠書房、一九三八年十一月〜三九年十月、十三冊)の創刊号と二号、五来達訳「ゲルマントの方II」掲載、のコピーをいただく。深謝です。それにつけても、無知蒙昧にも、五来達ってペンネームと書いてから、あっという間にここまで情報が集まったということはネット時代ならではのことである。後は、現物で検証して行かねばならないが、それは、そろりそろりと参ろうということで。

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岡崎武志氏より電話あり。氏が執筆した読書論(光文社新書)、三月には出るそうだ。「読む人」をカットに使っていただけるとのこと、有り難い。

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Gさま

貴重なご教示ありがとうございます。いただいた情報などを整理してみます。

◉五来が昭和三年頃から翻訳しておいた「失はれし時を索めて」の存在を竹内道之助が聞き知り、『プルウスト全集』として昭和九年から十年にかけて五巻刊行した。十二〜十三年に普及版としても刊行。

◉同人雑誌『秩序』(秩序發售處、一九三二〜四年?)にプルーストを訳載していた斎藤磯雄らを加えて、『プルウスト全集』別巻一「若き娘の告白」(五来達・斎藤磯雄・近藤光治訳、三笠書房、一九三四年)を刊行。
斎藤磯雄

[参考]斎藤磯雄・近藤光治訳『若き娘の告白』/市立小樽文学館報

◉五来は「失はれし時を索めて」の未刊部分を『作品ヂャーナル』(一九三八年〜)に訳載するも完結せず。訳稿は戦火で焼失。

◉『若き娘の告白』(五来達・斎藤磯雄・近藤光治訳)を『愉しみと日日』(三笠書房、現代叢書、一九四一年)と改題して刊行。

◉『失われた時を索めて』(一〜三巻、五来達訳、三笠文庫、一九五三〜四年)刊行。

◉『見出された時/愉しみと日日』(現代世界文学全集第六巻プルースト、三笠書房、一九五四年)刊行。「見出された時」(五来達訳) 、「愉しみと日日」(斎藤磯雄・近藤光治・竹内道之助訳)となっていて、後者から五来の名前が消えた。

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プルースト 5 さま
Fernand Vanderem 検索してみましたが、面白そうな本を書いている人ですねえ。プルーストの読み方指導もなかなかのものです。ほんとに次々と知識がつながって行くのがウエッブ的 la Gaya Scienza といったところでしょうか。
by sumus_co | 2007-02-20 20:02 | 古書日録
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