『横光利一アルバム』。これは『昭和文学全集(7)横光利一』(角川書店、一九六二年)の付録。かなり強いレイアウトだ。この角川版の昭和文学全集ってどういう装幀だったか? すぐに思いつかなかったのでイメージ検索してみると、明るいグレーの函に青色の題箋を角に貼ったデザインである。むむ、架蔵していない。あれは原弘だったか? (昭和二十七年からスタートした角川版『昭和文学全集』は原弘装幀)
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本日は、レクチャー草稿を実際にしゃべってみた。あまりに長過ぎる。しかたなくあれこれと切り詰める作業にかかる。図版の準備もした。だいたい何とかなるだろう。しゃべりはもちろん、声にはまったく自信がない。テープ起こしのときに自分の声を聞くのが苦痛である。
大山康晴という将棋の大名人がいたが、この人は将棋はメッチャ強かったものの、感想戦のときの声が鼻にかかってうわずっていた。テレビで初めて聞いたときにはひどくアンバランスに感じたものだ。学生時代、一橋大学の将棋部に出入りさせてもらっていた頃(同じ下宿に学生がいたくらいで、小平にも学舎があった、近くに津田塾大もあった)、学園祭で大山名人を呼んで講演となり、その声を直に聞いたが、やはり似合わない声だった。ちょっと安心もしたけど。
似合わないと言えば、澁澤龍彦の声も不思議なカスレ声だった(以前にも書いたかもしれないが、テレビで演説する場面がちらっと放映されたのだ)。澁澤をよく知るアスタルテ氏にその話をすると、あの声でなければ澁澤さんじゃないんです、とのことだった。たしかにそういうものかもしれない。