松本仁編『現代口語歌辞典』(紅玉堂書店、一九三〇年)。凡例によれば、語数二千、例歌も二千首。大家から新進まで四百人の作品から採録したという。プロレタリア文学全盛の頃だろうか、巻末広告には『無産者歌人叢書おいらプロレタリア!』、わが国最初のプロレタリア詩集・白須孝輔『ストライキ宣言』、山内房吉『プロレタリア文学の理論と実際』(柳瀬正夢装幀)などが並んでいる。例歌にもこのようなものがあった。
同士坪野らにくらべて彼は何といふ甲斐ないインテリゲンチヤだ指導者面したりデマばかりとばしてゐる 田辺一子
悪口を言はれると直ぐ横を向いてしまふところの彼の女はブルジヨアである 田辺一子
口笛のジヤズを街にふりまいて海へかへつたロシヤのまどろす 伊藤公敬
書店レッテルが素敵だ。
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Tさんよりファックス。このところ不動産屋からのファックスが入り乱れて、感熱用紙が切れてしまった。すでに印字した紙を再度差し込む。かろうじて読み取れた。
《昨日、阪神デパートの古本展で、橋爪先生に会い、11〜14日、心斎橋、小大丸3Fの先生のコレクション展示、林さんにも知らせて下さいとのことです。(モダン大阪展)
『古賀春江遺作展画集』S16、という珍しい冊子見つけましたが、一枚切り取られていてがっくりです。》
『古賀春江遺作展画集』とは! 凄い。切り取りは残念だが、珍品なり。さすがTさん。