百万遍の古本まつり最終日なので、つい覗いてみる気になった。百円均一の詰め放題はどうやら今年はなかったようだ。少なくとも午前中にはやらなかった。しかしさすが最終日ともなると拾おうにも拾える本が見当たらなくなっていた。『国会図書館三十年史資料編』があってちょっと触手が動いたが、重そうなのでやめておいた。さすがの臨川書店も初日のおもかげはまったくない棚に変わっていた。驚くほど。それでもあちらこちらの三冊いくらを巡っているとそれなりの買物をしてしまった。
皆勤賞の山本氏と、二日目のMさんとしばらく雑談。山本氏はもう百冊以上買ったらしい。今日もぐろりあ・そさえての本を見つけていた。
帰りがけに思文閣美術館に立ち寄る。文化祭と銘打って美術館無料と新刊割引販売および古書セールをやっている。百何十万円もする写本や何十万円の和本もあれば、50円の均一台もある。初日から行った人たちがみんな揃って何もなかったと言うので、まったく期待していなかった。しかし、案外、ここで一番うれしい本を見つけることができた。古書に関する限り他人の判断は信じてはならない。夏見寛治『骨牌の占ひとトリツク』(波屋書房、一九二六年七版)50円。これは装幀が宇崎純一なのである。残念ながら裸本だが、上の写真のように扉、章扉に挿絵があり、波屋の検印紙もスミカズの船の絵である。それから加藤朝鳥訳『薔薇園』(新光社、一九二二年)も50円。まあ、そんなところで出て来た甲斐があったとしておこう。
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市バスに四条高倉まで乗って大丸の
LUPICIAで紅茶(シロニバリとカルカッタ・オークション)を、
FORTNUM&MASONで豆乳パンなどを買って帰宅。
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KYOさま
そうらしいですね。現代詩の棚を移したと阿瀧さんも書いておられました。新刊と古書を同じ店で売るというのはトレンドとして定着したようで、悪くないことだと思います。