諸々の消耗品を買う為に町中へ出かける。ついでに近代美術館で「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」を見る。応挙、若冲、蕭白らの作品はこれまでけっこう見て来たので、特別に凄い展示だとは思わなかったが、これらをいちばんいい時期に買い集めたプライスの見識を評価したい。既成の評価にとらわれず、無名であってもかなりレベルの高い作品を集めることに成功している。それにしても江戸時代の画壇にあって京都派は極めてアヴァンギャルドな存在だったようだ。
これもついでに府立図書館でカフカの「ある犬の研究」を読む。
市役所前まで戻り。尚学堂書店をちょこっと覗いて三月書房へ。『ユリイカ』10月号の吉田健一特集を立ち読み。『サンパン』5号を購入。なぜか5号だけわが家の在庫がなかったのだ。EDIの売り出しは好調のようである。
アスタルテでゆっくりしようと思ったら、なにか雑誌の取材が入っていたので、星野徹『今様雑歌』(書肆季節社、一九八〇年)だけ買っておとなしく引き上げる。
帰宅すると、西村義孝氏より『ユリイカ』が届いていた。深謝。さっそく西村氏の「古書から見る吉田健一受容の変遷」を読む。いや、ほんと、サラリーマンの財布で、奥さんと二人の子供、そしてワンコ、をちゃんと養いながら、ここまでヨシケンに入れ込むというのは、もうその情熱なしには考えられない。例えば『吉田健一著作集』(集英社)のキキメは最終配本の補巻二だそうで、五千円を超えるらしい。
《しかしよくよく探すと千円前後で二度見つけた。でも一五年間で二度ですので悪しからず》
他に、献呈書名本の探求、垂水書房(池田書店の編集者・天野亮が独立して創業)追求なども興味が尽きない。最後には、吉田健一本ではどんなものが珍しいのかということもちゃんと包み隠さず説明してくれていて有り難い。惜しむらくは、少々説明が分かりにくい。だが、その熱心さは十分伝わってくる。今後も更にわれわれを驚かせてくれそうな西村氏に注目だ。古本文学大賞も結果が楽しみ。
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神戸の古本力アンケート締切迫って居ります。南陀楼氏、岡崎氏、扉野氏つぎつぎ回答してくれた。忙しいなか感謝です。山本氏はまだだなあ〜。