生田誠編著『100年前の日本』(生活情報センター、二〇〇六年)が届く。副題に「絵葉書に綴られた風景—明治・大正・昭和—」とある。ようするに生田コレクションから時代の変遷を感じさせる絵葉書を集めて一冊に編んだものである。絵葉書画集といってもいいハードカバーの大型本である。目次を写しておく。
明治都市の風景
美人と子供
戦争と災害
四季の暮らし
鉄道とホテル
日々の暮らし
祝祭・遊び
商店街・店舗・デパート・レストラン
北から、南から
総索引によれば644枚が収録されている。483枚がカラー図版(モノクロ絵葉書もカラー刷り)。じつに面白く、興味が尽きない。百年足らず前の日本はこんなみょうちきりんな国だったんだなあとつくづく感心する(今も妙な国ではあるが)。明治大正の小説などを読むときにこのイメージを知っているのといないとではまったく印象が変わってくるに違いない。
こういうふうに絵葉書でもって過去の日常をまんべんなく紹介した類書はあるようでない。生田氏ならではの著作だ。持ってる者が強い世界だ。上の絵葉書は京都の京阪電車停留場。今は出町柳まで地下鉄道になっているが、京阪電気鉄道は明治四十三年(1910)に天満橋と五条を結んだのが最初なので、ここは五条の停留場であろう。橋の欄干が写っている。
・
本日も版画の刷りを続ける。版画用紙に換えてみたら良くなった。これは蟲文庫さんで10月1日〜29日まで開催される「蔵書票展・紙片美術館」に出品する予定。