昼食は大宮のラトナカフェでとる(詳しくは
京都おたべガイド参照のこと)。
家主さんが届け物をしてくれたとき、玄関先に、オオバコを根こそぎ掘り返して積んであったのを見て、
「まあ、ぜんぶ抜かれたんですか、たいへんだったでしょう? 」
とおっしゃった。
「はあ、放っておくとどんどん増えますしね」
「ごくろうさまです」
「いえいえ」
などと答えておいたが、実はナベツマが数日かけてやり終えた仕事だった。
川浪春香さんから新著『五風十雨』(編集工房ノア、二〇〇六年)をいただいた。幕末の京都、塗師屋(ぬしや)が舞台。江戸ものの時代小説はかなりなブームだが、京都ことばを駆使した作品はひと味違って新鮮だ。漆塗りの技法や時代考証にも細心の注意が払われている。( )内はルビ。
《京の夏は暑い。俗に油炒(あぶらい)りと呼ばれるのは,灼熱の陽差しの中を歩くと、丈夫な者でも炒り殺されるような炎熱が続くからなのである。
祇園会が近づくと、障子や襖を取払い、土蔵の中から簀戸(すど)や簾(すだれ)や藤莚(とむしろ)を取り出して建具の入れ換えをするのも、目先を新しくするための趣向だった。
「そやからほんま涼しいなる、ならんは別や。むしろならへんでもええ。涼しそう、見た目が涼しいなる工夫が一番ちゅうことや」》
山本氏より古書メール。
《OMMでは、外村繁「はる、なつ、あき、ふゆ」ぐらいです。
これは、ちがう日ちがう店ですが、うれしいものが手に入りました。
田畑修一郎「石ころ路」、森三千代「あけぼの街」、どちらも100円。
でも林さんの香川での「小説倶楽部」はすごいですね。驚きました。》
古本ソムリエにほめられると素直にうれしい。
『sumus』別冊・まるごと一冊中公文庫の表紙に使った写真が出てきた。