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耳ふいに立つこともなし舟渡る

わが町内では神輿が担がれ、桂離宮前では松尾神社の神輿が桂川を舟で渡る船渡御(ふなとぎょ)が行われていた。たしか去年も書いたと思うが、今年も偶然、河原へひなたぼっこに出かけて遭遇した。

ということで、船渡御とはまったく無関係に、最近読んだ本のなかで、とくにグッときた一冊を紹介する。松尾具屑『木工道具の楽しみ方』(武田書店、二〇〇四年)である。楽しみ方というよりも、コレクション自慢であるが、古本好きには共鳴するところが少なくない。もちろん道具類も嫌いではないし。

著者は大阪の住人らしい。東寺の弘法市、四天王寺の大師会という近畿の二大野外フリーマーケットはともに毎月二十一日に開かれる。弘法さんにはウンチクも昔はよく通ったものだ。

《どちらの市に行くべきか、どちらを先に行くべきかで考えた末、私はまず東寺からと、早朝の電車に乗り込みます。
弘法市は、まず北門から攻める。その北門を入って、すぐ左手の店は、毎月、決まった売り物はなく、何でも手に入った、初出しの品物を扱っています。そのため、まだ暗い内から同業者が見に来ることも多々あるそうで、たのしみな店です。この北門から十字路までの左側が、比較的、道具が良く出ます。
そして、十字路まで来たら次は左側の辻へ入って 行きます。道の両側を、お店が隙間なく埋めて、まさに古物市です。この辻では、一番奥まった当たりに、道具がよく出ます。》

まだまだ弘法さんの案内は続くが省略。昔を思い出して、そうそう、と頷くことしきり。

《これで弘法市は終了、次は四天王寺の大師会です。丹波橋で京阪電車に乗り換えて四天王寺着。
 ここから、本日第二戦が始まります。まず大江小学校前を通り墓場方面から攻めて行きます。》
《四天王寺は値段が安い。特に同じ日に京都と大阪を回ると、京都では千円札がよく出て行くが、大阪では百円玉がたくさん必要になります。ただ、どちらで良い物が出るかは、その日の運次第です。》

《この二十一日の半日行で私が手に出来た物は、京で割れ玄能、大阪で変な形の鋸一丁でした。結果、また交通費の方が高かった次第です。》

誤植が目につくやや雑な編集だが、熱っぽさは伝わってくる。写真も筆者自身が撮影したもので、道具をどうすればよりよく撮影できるか、相当悩んで試行錯誤しているようだ。カラーなら更にいいのだろうが、モノクロでも十分その執念は伝わってくる。写真は「小品鋸」二点。この本は書肆アクセスで入手できる。
耳ふいに立つこともなし舟渡る_b0081843_20451043.jpg

by sumus_co | 2006-04-23 20:45 | おすすめ本棚
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