
先日紹介した目録『写真』のオザンヌ書店(Chloé et Denis Ozanne 18,rue de Provence,
OZANNE-RAREBOOKS.COM)。このときは生憎、閉まっていたので入店できず。目録は二十冊ほどNさんより頂戴した。いずれも写真、美術、デザイン関係のヴィジュアル本が中心だが、文学書も適度に混入していて興味深い。

これはマルセル・デュシャンおよびその系統のアートブックを中心にした目録。発行年が記載されていないが、二〇〇三年以降のようだ。リング綴じの古書目録というのは初めて見た。レイアウトも有名デザイナーに依頼していたということで、目録自体がアートブックの様相を呈している。
なかで、ああ、と思ったのはこの見開き(次の二点の写真が見開きになっています)。Nさんから、今(今年の六月)国立図書館でギー・ドゥボール(Guy-Ernest Debord, 1931 - 1994)の展覧会をやっていて、とても面白かったと聞かされた。不覚にもドゥボールという名前を知らなかったため、展覧会も見ようと思えば見られないことはなかったのだが、帰国間近だったために逃してしまった。そのときもしこの目録のこの頁を見ていたら、無理をしてでも出かけたかもしれないな、と残念に思う。
Guy Debord. Un art de la guerre

上の本はドゥボールの最初の著作『Mémoires』(一九五八年発行)表紙がサンドペーパー(une couverture en papier de verre)だという。下が『l'Internationale situationniste』(1958)、どちらもドゥボールの私家版(?)のようだ。

そして主著であり日本語にも翻訳されている(ちくま学芸文庫)『スペクタクルの社会 La Société du spectacle』(Buchet-Chastel, 1967)、および『Contre le cinéma』(Institut scandinave de vandalisme comparé, Aarhus, Danemark, 1964)。右はボドソン(Guy Bodson)とジェルヴロー(Laurent Gervereau)によって編集されていた雑誌『AUX POUBELLE DE LA GLOIRE』(1977-79、九冊十三号分)で、五・六号は一九六八年の五月革命に影響を与えたドゥボールらの「アンテルナシオナル・シチュアシオニスト」特集号だそうである。
ドゥボールは映像作家でもあった。下記サイトで作品が見られる!
http://www.ubu.com/film/debord.html
その他にも気になる頁ばかり。フランスの高額古書目録は価格リストが別刷になっていることが多い。この目録にはそのリストが付いていない。ホッとするような、物足りないような。