
『乾河』67(朝比奈宣英、二〇一三年六月一日)を頂戴していた。なんと冨岡郁子さんが「展覧会『パリの本屋さん』」という短いエッセイを書いておられる。お名前はかなり以前から存じ上げていたが、メリーゴーランドの拙作展のときに冨岡さんと初めてお会いして少しだけお話することができた。エッセイではその話を枕としてご自身の古本屋体験へと続くので少しだけ引用させていただく。
《日本でも私は古本屋巡りということをしたことがない。パリでも基本的には行かない、が一つだけ例外がある。以前から、パリにいつか行ったら、ベアリュの『水蜘蛛』の後書きに書かれていたベアリュ経営の古本屋「ポン・トラヴェルセ」に行きたいと思っていたからだ。ヴォージラール通りのリュクサンブール公園に近い角に面して扉が開いている。作家亡き後は奥さんが経営してられる。店名は橋を渡ったら、と訳せるが、この橋を渡ると未知の世界が開かれている、という意味だろう。》
小生も二〇一一年にポン・トラヴェルセの店頭写真だけは撮っていた。
リュクサンブール公園西側 ル・ポン・トラヴェルセ他
http://sumus.exblog.jp/17257578/
『yuhi(ゆひ)』20号 パリの国立図書館レポート
http://sumus.exblog.jp/6100328/
『乾河』48号 「シレーヌ」という出版社について
http://sumus.exblog.jp/6415079/
もう一冊『菱』182(詩誌「菱」の会、二〇一三年七月一日)も頂戴した。手皮氏の荘原照子聞き書きももう連載二十二回。興味深いのは編集後記。手皮氏が鳥取駅近くに古本屋が開店したと報じておられる。
《あに図らんや、で、あった。
無謀さは商品にもよく現れていた。たとえば青土社の『ユリイカ』!ユリイカだけでない、埴谷雄高、澁澤龍彦、つげ義春、ユイスマンスそして棟方など『民芸』等々。
まず売れそうもない品を選んで並べるこの店主に脱帽した。覚悟のほどは店名で納得する。いわく「邯鄲堂」。》
検索してみるとブログをやっておられる。
邯鄲堂の寝言
鳥取市内の古本屋「邯鄲堂」の店主の四方山話
http://kantando.blog.fc2.com
なかなかとぼけた味のあるブログである。