
リュクサンブール公園の南端にある噴水。小生は勝手に「亀の噴水」と呼んでいる。今回はここから歩いて数分のところに宿を取った。駅で言えば、RERのポール・ロワイヤルとメトロのヴァヴァンの中間くらいに当たる(パリ市の中央から少し南、広い意味でモンパルナス界隈になる)。

パリの夏は一瞬と言ってもいい。日中、三十度を越える日があるかと思えば、いきなり十度代に逆戻り。最低気温は十度前後という日も少なくない。だからティーシャツの上にコートという出で立ちのパリ人たちも目立つ。しかし、少し日が射すと、このようにニンフたちが乱舞する。
今年は特に天候不順で、四月、五月と雨が異常に多かった。野菜や果物の出来がよくないそうだ。そのため、一般には傘を持たないと言われているパリ人も折りたたみ傘を持って出かける率が高くなっているように思える。

ある知人宅にお邪魔して、その途中で指さして教えられた家。「ここにサラ・ムーンが住んでいるんですよ」。サラ・ムーン(初めは Marielle Hadengue と名乗った)は今年七十二歳。夫君の有名な写真編集者も九十代でまだ健在だと聞いた。
パリのダンフェール・ロシュローに近い一角にある住宅街。大通りに面した建物に遮られて、外からは想像もつかないけれど、門扉を押して中に入ると、かなり大きな公園の三方を集合住宅が囲み、一方だけに一軒家が立ち並んでいる。そのなかのひとつ。パリ市内で一軒家が並ぶ光景というのは滅多にお目にかかれないだろう。ここだけはまるでイギリスのような風景である。