
サンジェルマン・デプレの象徴的な書店だった「ラ・ユヌ」が移転した、ということを日本である方にうかがって、本当ですか! と驚いたのだったが、本当だった。
2008年のユヌ書店
http://sumus.exblog.jp/9996048/
現在はルイ・ヴィトンがこの場所を占めており、ユヌ書店はピカソ作のアポリネールの記念像の向かい、ラベー通に移転していた。前の場所はサンジェルマン大通りに面した一等地だっただけに家賃の問題が大きかったようだ。創業者 Bernard Gheebrant は二〇一〇年に亡くなり(一九九九年以来 Dominique Cara Brighini が切り盛りしている)、フラマリオン(出版社・書店)が所有しているが、デプレ界隈のそう遠くないところに納まったのは幸いとしなければならないのだろう。

以前の店は中央に階段のある珍しい設計で印象的だった。新店舗は面積的には少し広くなったらしいが、棚の配置は細長い部屋割りに合わせており(一階が文学や一般書、二階が美術関連書)、以前のような斬新さはなくなっている。ただし、本そのものは見やすくなった面もあり、やや見にくくなった部分もあって一長一短。

この時期、新刊書店の店頭で目立ったのはガリマール書店のプレイアッド叢書のサンドラール三巻本(この写真はユヌ書店ではありませぬ)。三巻購入者にはアルバム一冊が付いてくる。このアルバム『Album Cendrars』(Laurence Campa)は増刷されない初回限定配布ということで、サンドラールに限らないけれども、プレイアッド叢書アルバムの古書値はそれなりに高くなっているようだ。