
ユゴー全集の同じ巻から、バヤール以外の画家を三人ほど。H.Scott のパリの街景。

A.Marie の「大量虐殺」と題された挿絵。
そして、おやっと思ったのは下のジャン・ポール・ローランス(Jean-Paul Laurens, 1838-1921)。聞き覚えのある名前だった。


経歴を見ると、バヤールと同じくコニエの弟子である。そしてバヤールと違って油彩画家としてアカデミーでも活躍した。アカデミックな絵画のたそがれを象徴する画家になったようだ。パリの国立高等美術学校(いわゆるボザール)およびアカデミー・ジュリアンで教鞭をとった。ということで、名前に聞き覚えのある理由が分かった。安井曾太郎をはじめ当時パリに留学した日本人画家の多くがローランスに学んでいたのである。
安井曾太郎が印象派ふうな絵を試みたら、師匠に叱られた、というような逸話を読んだ記憶があるが、そういう時代に主流だった画風とはこれらの挿絵に見るようなものであったのだろう。