
『大阪圭吉作品集成』(書肆盛林堂、二〇一三年四月一二日)を頂戴していたのだが、個展にとりまぎれて紹介が遅くなってしまった。今、
盛林堂さんのブログを見ると「完売御礼」だという。さすが、ミステリーは足が速い。とくに本書に収められているのは余所ではちょっと読めそうもない作品群だからファンは逃さないだろう。御恵投に深謝です。
作品についてミステリー読みでもないものがとやかく言うのは控えておく。面白く読んだ。しかし一番驚かされたのは「水族館異変」(エログロの色彩が濃い奇作)の挿絵を、なんと茂田井武が描いていることである。上はタイトルまわりの図、他に五点の挿絵が付されている。初出は『モダン日本』一九三七年六月号。エログロにもっとも遠い挿絵画家だと思うのだが、かなり頑張っている。ガンバッてはいるもののやはりミスマッチだ。貴重な茂田井作品発掘である。
巻末に大阪圭吉作品探求掲載誌リストが載っているので掲げておく。お気づきの方は盛林堂さんへ。