おそらく二年近く無沙汰をしていたのではないだろうか。見かけ上はあまり変っていないが、話を聞くと、最近、神戸の五十代の古本屋さんが相次いでお二人もなくなられたという。「二人とも、ほんとに本が好きな人やった」と。小生はどちらの方とも親しくはなかったが、挨拶くらいはしたことがある。一人の方からはかつてユニークな黄色い目録をもらっていた。五十代では若すぎる。他にも亡くなられた本屋さんがおられるということなのであるが、何はともあれ街の草の健在を慶ぶ。
『小野十三郎全詩集』(立風書房、一九七八年)の特装本。限定百部らしい。詩集の棚はいつもながらの充実ぶり、詩誌も珍しいものがいろいろとあった。『天秤 45』(天秤発行所、一九七六年一〇月二〇日)と『粒 No.3』(粒の会、一九五五年五月三一日)を求める。サンボーホール用の目録を書いているということで、レジ回りに欲しくなるタイトルが山積み。
『日本古典全集』、古本天国への階段という感じ。古本屋の手。
暗いニュースばかりでなく、ちょっと楽しみな予告もあったが、それはいずれはっきりした段階で発表させていただこうと思う。乞御期待。