
台風はあっという間に通り過ぎた。本日はまずまずの好天。会場に着いたところ、昨日、早退後にコラージュのキューブを四点買ってくださった方がおられたということで驚き喜ぶ。今日は開店早々季村敏夫さんがいらしていた。昼休みに寄ってくださったとのこと。新しい詩集を頂戴する。『豆手帖から』(書肆山田、二〇一二年六月二五日、装幀=間村俊一)。間村さんらしい箔押しタイトル、紙の選び方がまた渋い。本文活版刷。文字のかすれがなつかしい。

《ここというとき、逃げていた。距離をおき、見て見ぬふりをし、その記憶を沈めた。こずるいタイプだった。
ある日、距離が狂った。今ここ、あらわになった過去に、ひきずりこまれた。他者の出来事があって、やっときっかけをつかむとは、この遅れはおぞましい。
毎日、書いた。ポケットにつっこまれた稽古帖、おもいついては書き、考え、傍線をひき、立ちすくんだ。》(あとがき)
六十四歳を「破瓜」というそうだ。女子十六歳も同じ名前で呼ばれるが、季村さんの精神の若さと成熟した技巧が結晶した一冊のように思われる。
本日もいろいろな方とお話できました。うらたじゅんさんには技法的にあれこれご質問をいただきました。いつも熱心に見てくださって有り難うございます。何かのご参考になれば幸いです。パリに行きたいという方、先週まで行ってましたとおっしゃる方、映画「アメリ」のカフェに入ったという方など、パリの話題は尽きませんでした。ご来場に深謝です。