宇仁菅書店という検索ワードが極端に多いのでどうしたのかと思ったら、ご主人が亡くなって閉店が決まったそうだ。街の草さんの日記に亡くなったと名前を伏せて出ていたのは宇仁菅さんだったか。小生、ほとんど買物をしていないけれども、ひとつの見識をもった店だった。
神戸の老舗古書店、90年の歴史に幕 3月は特別営業
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004859908.shtml
《神戸市内で最も歴史のある古書店の一つ「宇仁菅(うにすが)書店」(同市灘区森後町2)が閉店する。創業から90年、妥協のない棚作りで多くの読書家に愛されたが、店主の宇仁菅民世(たみよ)さんが亡くなったため遺族が決断した。昨年11月から休業中だったが、今月5~31日に特別営業し、頑固店主が守り通した「知識の小宇宙」を公開する。(平松正子)
大正末期、民世さんの父伍作(ごさく)さんが開業。34年前に民世さんが引き継いだ。文学や美術、歴史書などを広く深く集めた店内にはクラシック音楽が流れ、本を手渡す際は「ありがとうございました」と墨書きした和紙を添えた。阪神・淡路大震災で全壊したが「こんな時こそ本が必要」と2カ月余りで再開。被災者には割引販売するなど、誠実な人柄も慕われていた。
昨年11月に手術後、一時は順調に回復していたが、今年になって体調が急変。2月21日夕、65歳で息を引き取った。最後まで本にセロハンを掛けたり値札を貼ったりと、開店に備えていたという民世さん。その遺志を継ぎ、妻みどりさん(64)と長女綾(あや)さん(33)が3月いっぱいの営業再開を決めた。
「本は棚と向き合って選ぶものだと言い張り、ネット販売など考えもしなかった夫の仕事は、家族にとっても誇りでした。誰にも代わりは務まらないので店は畳むけれど、最後にこの空間を一巡りし、懐かしんでもらいたい」とみどりさん。
特別営業中は正午~午後6時開店。日曜休み。同書店TEL078・841・2018
(2012/03/05 07:05)》