
女優マチネー番組表
毎日午後十二時半
開演
丸の内
帝国劇場
B4ほどの用紙を四つ折りにした番組表である。絵のある外側の面だけをスキャンした。内側には演目と役名、役者の名前(省略)などが印刷されている。ただし日時が記されているのに、何年かが記されていない。
三月十三日より二十二日迄。
第一 右田寅彦作 吾妻鑑紅筆草紙 二幕三場
第二 碁太平記白石噺
第三 東洋古典舞踏 春の胡蝶 西本朝春
第四 踊 賤機帯/花戦霞幔幕
御観覧料
特等 金一円
一等 金八十銭
二等 金六十銭
三等 金三十銭
四等 金十五銭
右田は劇作家。明治四十二年帝国劇場付属技芸学校の開校とともに教師を勤めていた。西本朝春は舞踏家で大正六年三月に鈴木康義とともに少女歌劇「日本歌劇協会」を創立しているそうだ。
帝劇がマチネー興行を始めたのは大正元年四月で、三越呉服店がここにあるように「今日は帝劇 明日は三越」(浜田四郎作)のコピーを採用したのが大正二年だという。
このサインは…どう読むのだろうか。

三越の他に大日本麦酒とレート白粉、東洋軒の広告が出ている。

サッポロ、エビス、アサヒが合併して大日本麦酒となったのが明治三十九年。「清涼飲料シトロン」とあるが、大正四年に「リボンシトロン」に改称されているというから、それらを考えれば、この女優マチネーの演目は大正三年のものではないかと思われる。
こちらのサインは「文」だろうか? (「
レート化粧品の広告のまるに文の字のサインは、渡辺文子のものだ。」と表現急行さんのブログに記されている)