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葛飾戴斗 萬職圖考

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北斎展では久方ぶりに富嶽三十六景などの優品を見られた。それにしても藍色がキョーレツ。会場全体の浮世絵はほとんどが藍色と赤茶色の二色で刷られているような感じさえ受けた。モノクロームの世界に近い。

そう言えば、北斎の絵本を一冊持っていた、と思って取り出した。もう三十年近く前にあまりに傷んでいるので、ある古本屋さんが「あげるよ」といって呉れたもの。それを自分で裏打ちして綴じ直したのであった。このとき表具のイロハを学習した。よって少々見苦しい修復になっている。お恥ずかしいしだい。

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題箋紙も剥がれているが、版芯に「万職圖考ニ編」とある。北斎だと言ったけれど、奥付も序文もなく、巻末の広告には「戴斗先生」としてある。この葛飾戴斗という号を北斎は文化八年から文政二年まで使って弟子に譲った。名前をもらったのが二代葛飾戴斗で、どうやらこの『萬職圖考』は二代の作品になるようだ。大阪心斎橋通ばくろ町の河内屋茂兵衛から初編〜三編が出たのは天保六年(一八三五)で、四〜五編は嘉永三年(一八五〇)の序。二代とは言うものの、なかなかよく描けていると思う。

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by sumus_co | 2012-02-12 19:37 | 雲遅空想美術館
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