
先日、知人と話をしていて「どんな本が欲しいんですか?」と尋ねられた。あまりにストレートな問いかけに一瞬考えたが、「やっぱりかっこいい本だよね」と答えた。前々から本は読むものではない、などと折々に書いたりしてきた人間の答えとしては、当然だと言えば言えるのだが、はてさてカッコイイ本とはいったいどんな本なのだろうか?
「○○ Bq 以上のカッコイイ光線を放射していればカッコイイんです」とは答えられないし、実のところ、答えられないからこそ探し求める意味もあろう。なんとか来る年もこちらの想定を超えるカッコイイ本を手にしてみたい。むろん読んで面白ければなおさらよろしい。もう一つ言えば、カッコよさは金銭の多寡に左右されない。そこが魅力でもある。
ということで最近頂戴したカッコイイ本を二冊紹介する。まずは塚本邦雄『小歌集 桃夭帖』(書肆季節社、一九九一年三月二三日)。政田岑生の造本だ。本文十六ページを八ページずつ折ってアンカットのまま重ね、それを書套で挟んでいる。綴じはない。そこに十首が収められている。
塚はラピスラズリを埋めてきらめけり
あはゆきのかひな飾らむ燦たるたまき
つづいて
書肆山田のリーフレット『書肆山田の本と書肆山田』。創業四十年を越えたとか。こちらも同じ方からの頂き物。二〇一一年一〇月一五日発行。設計は菊地信義。さすが。二枚の横長の紙を観音開きになるように折ってそれぞれ八ページの十六ページに仕立ててある。薄い本はかっこいい。
今年アップしたブログ記事の古書の部からカッコイイと思う本や紙媒体を選んでみた。これでだいたい小生のカッコイイ基準が分かってもらえるだろうか。
北沢正誠編輯『象山先生詩鈔 巻之下』
http://sumus.exblog.jp/14821428/
大江満雄『海峡』
http://sumus.exblog.jp/15061571/
『大正十年度図書目録 辞書・参考書』
http://sumus.exblog.jp/15070024/
『アンリ・ミショオ詩集』
http://sumus.exblog.jp/15124955/
LE FIGARO, 20 AOÛT 1870
http://sumus.exblog.jp/16016032/
ゴタ派 第一号
http://sumus.exblog.jp/16571303/