
午前十時、メトロのサンミッシェル駅を降り、サンミッシェル橋詰からノートルダム寺院の方角を眺める(上)。古本の箱はまだどこも開いていない。

サンミッシェル広場には新刊・古書チェーンのジベール・ジューヌ(
Gibert Jeune)が向かい合って二軒ある。

小路を見つけて迷い込む。

突き当たりにまだ開いていなかったが古本屋あり。漫画が得意のようだ。現代のまなざし書店(Un regard moderne)。 壁にはめ込んだ看板。

イストリック・クラヴルイユ書店(
Historique Clavreuil)。

グラン・ゾーギュスタン河岸へ出て、レ・ヌフ・ミューズ書店(Les Neuf Muses)、自筆・草稿・献呈本・挿絵本など。高級店。

少し先にドブキン書店(DOBKINE)。美術書が強いらしい。

グラン・ゾーギュスタン通のアントゥルーヴァブル文庫(
Bibliothèque des introuvables)。アントゥルーヴァブルというのは「見つからない」の他に「非常に珍しい」という意味もある(édition introuvable は稀覯本)。定冠詞が付いているので名詞扱い。ビブリオテックも書棚とか蔵書の意味にもなる。稀覯本や限定本が専門のようである。実際、ちょっと見つけにくい場所にある。

サンタンドレ・デザール通のシモーヌ・トマ書店(
Simone Thomas)、たたずまいが古本屋らしくて気に入った。周りの雰囲気も良かった。

トマ書店の並びにあるアルテ(
Artès)は写真集などが専門のようだ。


サンジェルマン大通りに出てペヨ・エ・リヴァージュ出版(
Payot & Rivages)。ペヨはスイスのローザンヌで十九世紀に創業した。スイスの書店チェーンだったが出版の拠点はパリに置いた。六〇年代に人文科学系の書物(フロイドなど)を刊行、一九九二年にラガデール・メディア(Lagardère Medias)・グループ傘下に入った。リヴァージュはエディション・スイユで働いていたアンドレー(È. de Andréis)が一九七九年にマルセイユで創業、海外作品のミステリーなどを得意としたようだ。同じく一九九二年にラガデール・メディア・グループ傘下に入った。