
パリ市立ヨーロッパ写真館(Maison Européenne de la Photographie)。ここで春先にジャック・プレヴェールのコラージュ展示があった。その図録でもないかとまずは訪ねてみたのだが、そういうものは作らないようだ(詳細は不明)。毎月の展示をまとめて簡単に紹介したパンフレットはある。
まずはエントランスの受付に美女が二人座っていたのが意外だった。モデルなみだったのでちょっとギクリとしたほど。愛想はさほどよくなかったけど、悪くもなかった。
訪問した時にはこの古い館の地下から上階までを使って六種類の展示をやっていた。アルバニア写真の黄金時代(L'age d'or de la photographie albanaise)、フォトリオ(FotoRio)の三人(Fernanda Magalhães, Rogério Reis, Edu Simões)、ローマ+クライン(Rome + Klein) 、マルチーヌ・フランク(Martine Franck)、ホセ・メデイロス(José Medeiros)、ヴィンチェンツォ・カステェラ(Vincenzo Castella、以上例によってカタカナの人名発音は適当ですので悪しからず)。

ボテロを思わせる女性像のFernanda Magalhães。

アルバニア写真の黄金時代。渋い。

ヴィンチェンツォ・カステェラ。スペインの写実絵画を連想させるような都市風景を一見無表情にとらえた連作。これがなかなか良かった。石造りの地下室がぴったり。

ホセ・メデイロス。ブラジルのアフリカ系住民を主題とした作品展示から。近年の展覧会では書物やドキュメントも重視されているのが分かる。

図書室などもあるらしいが、開いていなかった。写真集や絵葉書の売店で何かないかと棚を眺めた。六畳間くらいの(って表現がパリに似合わないけど)狭い階段の脇のようなスペース。品揃えは写真の専門美術館としてはぜんぜんパッとしない。どこかの本屋の出店だったのかもしれないが、どうだろう。すーっと入ってきた日本人の青年がしばらく棚を見てから、カウンターにいるもじゃもじゃ頭の男性(ずっとパソコンとにらめっこしている)に「アーネスト・サトウはありませんか?」とちゃんとしたフランス語で尋ねた。
「アーネスト・サトウ、誰それ? S のところになきゃないよ」
フランスの売子はだいたいどこでもそっけないものだが、アーネスト・サトウも知らないとは情けないやつ。パソコンやってんだから検索するふりぐらいしろよ(と言いたかったが、もちろん言えなかったデス、ハイ)。
こちらも気分を害して外へ出ようとすると、出口の手前の少し狭くなっている通路の両側に男性の職員と先程の受付の美女の一人がそれぞれ壁にもたれてお喋り中。通ろうとしても、よけるそぶりすらない。展示は良かったんだけどねえ。
次の週には高梨豊が展覧されるらしく案内状が置いてあった(見たいと思いつつ逃してしまった)。