
かなり凌ぎやすくなってきたので書斎の模様替えにかかった。目標はシンプル。
床に積んである段ボール箱を減らす!
どのくらい減らすかは減らしてみての都合で……。ところがやり始めてみると、けっこうマゾヒスティックな気分でバッサバッサと仕分けしている自分に気づく。
1、捨てる
2、古本屋
3、寄付(押し付けともいう)
ざっと十箱は少なくなった。第二段階の目標は本棚収納だけにしてカウチに横になって読書すること。あと十箱は減らさないとカウチは置けない……。

*

近々パリに出かけられるという方からシェイクスピア・アンド・カンパニー書店のドキュメンタリー映像を教えていただいた。パリの書店めぐりはここからスタートだそうだ。
Portrait of of a Bookstore as an Old Man
George Whitman and his bookstore: Shakespeare and Company.
http://video.google.com/videoplay?docid=5574284408427118756#とっても上手く面白く作っている。英語版だが、べつに言葉は分からなくてもそう不便はない。老主人のジョージ・ホイットマンはかなりな変人のようだ。娘のシルヴィア(シルヴィア・ビーチの名前をもらったのか!)がなかなかチャーミング(しかも若い、この老主人の娘としては……)。しかし、これはまさにアメリカ人の(というかヒッピーの)書店で、パリの古本屋とはまったく毛色が違う。ただし
ビートニクのメッカである書店「City Lights」ともかなり違うように見える。ようするに主人の個性の現れなのだろう。
シェイクスピアー・アンド・カンパニー
http://sumus.exblog.jp/9953529シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店(シルヴィア・ビーチの)
http://sumus.exblog.jp/13116065上の新聞は二〇〇三年六月一四日付け朝日新聞日曜版「be on Sunday」の「ことばの旅人 仏・パリ」で紹介された「シェークスピア・アンド・カンパニー書店」。この時点で《ホイットマンさん90歳》とある。だとしたら今年九十八歳(シティライツの
ローレンス・ファーリンゲッティも九十歳超え!)。
《新入りには、店主みずから仕事を作ってやる。「私の定年は100歳。それまでは毎日、店に来る。動作はさすがにゆっくりだが、「……さん、いますか?」といきなり聞かれて、「ロンドン。2週間で戻る」と即答できる。
日曜の午後にはティーパーティ、月曜の夜には詩の朗読会を開いて、2階を解放している。店の明かりをめざして、若い旅人が集まってくる。一時期を書店で過ごした人がものを書き始めることが、喜びなのだとホイットマンさんは言う。「本屋は教会より大切な場所だと思わないかね?」》
シェークスピア書店の真向かいにセーヌ河をはさんでノートルダム・ド・パリが聳えていて、映画のなかでも鐘の音が響き渡るシーンがあるが、この言葉にこそ六十年パリで頑張っているヤンキー、ホイットマンの気骨を見る思いがする。蛇足ながらこの日曜版の記事は「学芸部・佐久間文子」の署名入り。