
矢部登さんより『眩暈と夢幻 結城信一頌』(私家版、二〇一一年五月三一日、限定百部、造本設計=龜鳴屋、函・表紙絵=
一二明子)を頂戴した。包みを開いて唸る。うつくしい本だ。EDI から何冊か著書を出しておられる矢部さんだが、EDI の純粋造本よりも龜鳴屋本は少しばかりやさしい感じ。
『空無頌 津軽輕一間舎本書目』『結城信一 眩暈と夢幻』巻末「結城信一への旅」によれば、三十四年前に結城信一の著書『文化祭』を読んで魅了され、発表紙誌や作品集の蒐集を始めた。そして未知谷から刊行された『結城信一全集』(二〇〇〇年)月報に「結城信一著作年譜」を発表した。
この後、矢部さんは保昌先生に連れられて面影橋の EDI 事務所を訪ね、松本八郎さんの『サンパン』第三期(二〇〇二〜二〇〇八)に参加して結城信一などについて書くようになる。小生も同じようなことで『サンパン』に書かせてもらうようになり、矢部さんともお近づきいただいたのである。