
地下鉄北大路駅の近くに所用があった。少し早めに出て丸万書店をのぞく。かなり久しぶりのような気がする。
《北大路橋のたもとにある書店。昭和八年からこの場所で営業している》(『改訂版京都古書店巡り』二〇〇〇年、より)
文系のオールジャンルがきちんと棚に分けられていて案外見やすい。まさに昔ながらの古本屋の雰囲気を残す。佐野繁次郎装幀の横光利一が三冊ほどあって、どれも持っていないので欲しかったが、ちょっと手が出難い値段だった。レジ前に積んである岩波文庫をチェック。最近は日本漢文に関するタイトルを探すようになったので岩波文庫のレパートリーも新鮮にうつる。とくに欲しいものはなし。だが、文庫本の間に『新々日英会話』(シー・ビー・アーゴル、井上明、日研社、一九五〇年七月二〇日改訂再版)が挟まっていた。この手の会話本はできるだけ買っておく。値段を見ると、うん? 「¥10」……古本ではときとして昔の値段がそのままになっていることがあるので鵜呑みにはできない。
大学生らしい男性が「辞書買ってもらえますか?」と入ってくる。
「どんなもんです? もってはるの」
「いえ、大正時代の辞書なんですけど」
「ああ、いま、そういうものは動かへんのでねえ……」
学生はあっさりと出て行った。

店頭の百円均一にあったガードナーの『The Case of the Reluctant Model』(POCKET BOOKS, 1963、『あつかいにくいモデル』宇野利泰訳、早川書房、一九六二年=元版初版と同年)。ペリー・メイソン・シリーズ。表紙イラストと綴じ込み広告(下)に魅かれた。こちらも鉛筆で「¥50」と書かれている。アメリカではもし状態の良い本だと千円くらいはしているようだ。

この広告が凄い。ガードナーのペリー・メイソン七作とその他の作家二作、合計ハードカバー七冊、29.85ドルのところを新会員価格たったの1ドルにて提供! お金は送らないでください、この葉書を切り取って投函してください(切手はいりません)。
ということで、帳場へ二冊の小型本をそっと差し出す。ご主人は値段を見て「六十円です」。やっぱりそうなんだ。六十円で二冊という買物は、最近では記憶にないなあ。包装紙で丁寧に包んで渡してくれた。
Perry Mason Opening Theme/Intro #2
http://www.youtube.com/watch?v=EHqebO8aAc4&feature=related
Tv Theme Perry Mason (Full Theme) Park Avenue Beat
http://www.youtube.com/watch?v=npB6IIXb5AA&feature=related