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第十三回二科美術展覧会目録

第十三回二科美術展覧会目録_b0081843_2175393.jpg

『第十三回二科美術展覧会目録』(二科会、一九二六年秋、表紙画=有島生馬)を某氏より頂戴した。これはたいへん貴重なもの。タテ15cm ほどで文庫本サイズ。本文七十二頁。絵画目録には百二十六人三百五十五点、彫塑七人十四点が掲載されている。アツスラン、ビツシエール、ボナール、ルオール(ルオー)、フレエ、ロオト、ザツキン、マイヨオルの外国人会員も含まれる。図版なし。会場は大阪朝日会館なので大阪展である。

見れば見るほど興味の尽きない目録だ。出品者名はABC順の配置なので巻頭第一番目は

 靉光 広島市
    東京府下滝野川町西ヶ原一〇七五橋本方
 一 静物

となっており、これが靉光(あいみつ)の初入選である。そして何と言っても佐伯祐三の滞欧作が並べられたのもこの第十三回だった。橋爪節也編・橋秀文改訂年譜によれば《9月5日ー10月4日 有島生馬、石井柏亭の推薦で第13回二科展に、新帰国者の発表として特別陳列19点を出品し二科賞受賞》としてあるが、この目録には十八点しか掲載されていない(東京展で一点売れてしまったか?)。妻の佐伯米子も四点出ている。佐伯は帰国して一年半も経たない一九二七年八月にパリへ戻って行った。佐野繁次郎は帰国中の佐伯からいろいろパリの話などを聞いたようである。

古賀春江は七点出品(水彩画が多いようだ)。彼もこの年から画風を変えてパウル・クレーの影響をはっきり示した作品を発表するようになった。

小出楢重、鍋井克之ももちろん出品しているのだが、個人的には大阪の国枝金三という画家に注目しているので、探してみると五点出品しており、小生の絵葉書コレクションのなかにその内の一点「あやめ」を見つけることができた。ただ国枝はこの年あたりからやや画風が堅くなってきている。

第十三回二科美術展覧会目録_b0081843_2042547.jpg

他には東郷青児。年譜を見るとフランスに滞在中だったらしい。ただしこの目録では五点出品、住所は東京府荏原郡蒲田一四九三。
by sumus_co | 2011-05-08 21:06 | 古書日録
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