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香川県の古書店の歴史

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小生、讃岐出身ということで香川県の古本屋の話題もちょくちょく出しているが、高校時代まではさほど古本に興味がなく、当時の讃岐古本事情もほとんど知らない。数軒の店舗を記憶するだけ。それらはもうすべて閉店してしまっている。

『ちくま』の二〇〇九年二月号表紙に讃州堂書店を描かせてもらったことがきっかけで、同郷の某氏より『香川県の古書店の歴史』という貴重な原稿の刷物を頂戴することになった。某氏は小生の実家の隣町にお住まいで古書蒐集歴も五十年になられるという。そんな間近に大先輩がおられたとはまったく知る由もなくうかつであったが、長年にわたり香川県および四国四県の古書店の歴史を調査しておられるというのも、また、驚きであった。

小生はかつて『神戸の古本力』(みずのわ出版、二〇〇六年、版元品切れ)なる書物を刊行して、やや安直ながら戦前から当時までの神戸市を中心とした兵庫県の古書店の住所や地図を拾い集めたことがある。それよりももっと充実した香川版というか四国版の古本力についての調査とは、考えが及びもしなかった。

讃岐からは著名な儒者も出ており(後藤芝山、藤沢東畡・南岳ら。ちなみに南岳は小豆島の「寒霞渓」、大阪の「通天閣」の命名者で「仁丹」の命名にも協力したコピーライターとしても著名)、江戸時代にも本屋(古く本屋は出版〜新刊販売〜古書販売のすべてを手がけていた)はあったろうが、それはさておいて、本稿では明治十年開業の更生館書店(後の宮脇開益堂〜宮脇書店)以降の古書店についての情報が網羅的に集められ、古書目録の類いについても新知見が盛り込まれており、じつに興味深く貴重な記録となっている。ぜひ四県の古書店史を一冊にして公にしていただきたいものと切に望む。

古書目録は古書店の歴史を知るうえで重要な資料である。最近では古書目録にしばしば古い古書目録がそれなりの値段で掲載されているのが目につくようになった。そして古書目録を集めている図書館も登場した。

千代田図書館 古書販売目録コレクション
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/search/kosho.html

今月の『日本古書通信』のアンケートで吉川登氏が昨年一年間にメールも含めて四四九冊(件)の目録が届いたと書いておられた。以前直接うかがったときにも同様のことをおっしゃっておられ、特別な目録以外はすべて捨てるとのことであった。もし全部残しておけるスペースがあるならば、すごいコレクションになるだろう。

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高知県の平和堂書店が刊行した古書目録『高知たより』第一号(一九三七年二月)。昨年たまたま入手したもので、四国の古書店の古い目録はこの一種類だけしか架蔵していなかった。ただし二冊あったのでお礼代わりとして『香川県の古書店の歴史』の著者の方に差し上げた。高知では有力な店だったようだ。開巻一頁目がすべて印に関する本(壬生水石関連)なのにあらためてビックリ。

《1 学古印正 壬生水石自筆稿本
壬生水石は幕末の土佐藩士で、経学に通じ、詩書を善くし、最も印刻に長じてゐました。その印刻の名は天下に聞え、山内容堂、広瀬旭荘、大槻磐渓、梁川星巌など多数名士の印を刻してゐます。この本は、朱で丁寧に描いた数十の印面の図解あり、和漢古来の印の研究書で、水石苦心の著述の自筆稿本であります。》

これが十二円。4『壬生水石翁印譜』も傷み有りで八円としてある。面白いことに旧蔵者の計算書きが残っており、1〜4まで四冊合計36.00円マイナス3.60で32.40円となっている。四冊買って一割引にさせるということらしい。まあ、現在なら二十万円ほどの額だろうから、当り前かもしれない。

四国四県に関する古書店情報、資料などお持ちの方はぜひ小生までご報いただければと思います。よろしくご協力のほどをお願いいたします。
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by sumus_co | 2011-04-24 20:12 | うどん県あれこれ
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