台湾喫茶店は明治三十八年ごろ銀座通りに面した尾張町二丁目に開店したウーロン茶などの中国茶を出す喫茶店(および売店)、というよりレストランだったらしい。
銀座台湾喫茶店「フオルモサの珍客」
http://sumus.exblog.jp/12477089上は昨日の『大大阪記念博覧会誌』(大阪毎日新聞社、一九二五年九月二九日)に掲載されている「台湾喫茶店」である。期間中会場に出店しており、その準備のため台湾総督府殖産局から吏員が派遣されたと書かれている。銀座の台湾喫茶店と直接の関係があるのかどうかは分からない。
《喫茶店は娯楽館前の空地三十五坪を利用し南支風を模した特設建物によつて開かれた。二名の台湾少女が台湾から出張して多数の内地少女と共に接待に努めたが非常な人気を呼び何時もギッシリと茶飲む人が立てこんで身動きがならぬほどの盛況であつた。これがため与えられた場所は狭かつたが十分に鳥籠茶[ママ]の宣伝は行き届いた》
下二枚は「大典記念京都博覧会」の印が押された台湾喫茶店の葉書用封筒と同博記念葉書の「台湾喫茶店」。大典記念京都博覧会は大正四年秋に大正天皇即位大礼を記念して岡崎公園を中心に催された。
次は台湾で出版された絵葉書より台湾の美しい茶畑。
Formosa TeaーEstate(写真面説明)
Printed in Taihoku Katsuyama(切手面)
次の写真は絵葉書「支那のお茶売」、日華貿易産業株式会社印行。たぶんセット絵葉書の一枚であろう。後方に電車のようなものが写っている。台湾喫茶店とは関係はないが、参考まで。