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柳亭種彦日記![]() ![]() 朝倉治彦編『柳亭種彦日記 文化五年/文化七年』(古典文庫、一九五一年四月)。読んでいるうちにポロポロこぼれるような酸性紙にガリ版で印刷されている。しばらくぶりに訪ねた古本屋の店頭に古い岩波文庫が二百冊くらい。状態はよくないにしても珍しいタイトルが多かった。松平定信『宇下人言・修行録』(一九四二年)と上田秋成『膽大小心録』(一九三八年)とを抜き出して、なお注意していると、文庫より少し大きめの『柳亭種彦日記』が手に触れた。チラとのぞくと面白そうなので購入決定。三冊三百円也。 調べてみると一九七九年に朝倉治彦校訂・解説で秋山書店から活字本として刊行されており、古書価としてはガリ版本の方が高い。ただ自然劣化のため読むと壊れそうなので、まず背のところだけ和紙で補強し、菓子の包紙でジャケットをつくる。柳亭種彦に似つかわしいものを……と下京花屋町・菱屋の「高級手焼きおかき」包装紙を使用。 種彦の『偐紫田舎源氏』(一八二九〜四二)の端本はよく古本屋で見かけたものだが、最近はさすがにお目にかからない。天明三年(一七八三)江戸本所生れ。旗本の一人っ子だったという。名は知久、通称は高屋彦四郎、狂名は柳の風成・心の種俊、俳名は木卯、また三彦、愛雀軒、足薪翁、偐紫楼と号した。十四歳で父が歿し後を襲って録二百俵を食む。妻勝子は国学者加藤美樹の孫。そのため加藤家の蔵書を自由に読めたという。美樹(うまき)は賀茂真淵に学び、上田秋成の師でもあった。 《はじめ漢画を学び、ついで俳諧の古調を好み、また博学多識にして考証に精しく、のち小説の著作に従ひ、偐紫田舎源氏を著するに及び、名声一世に高く、当時の山東京伝曲亭馬琴と並び称せらる、天保十三年七月十八日歿す年六十》(日置昌一編『日本歴史人名辞典』) 文化五年/文化七年はまだ二十代のデビュー時代だが、江戸の戯作者の暮らしぶりがよく分かる。北斎老人も頻繁に登場する。たとえば文化七年三月の桜は? 《三日 北嵩子談州楼吉兵衛晴山子ともに上野へ行 五日 種彦一人上野へ花見ニ行今年はおそく 晴明 ひかん桜漸く盛りにて梅もいまたちり残り 越路へゆきしこゝちす》 《十一日 谷峨子北嵩子晴山子と墨水の花を見 道に 梭江子ニあふ 今年ハ花おそくやうやく満開 なり》 文化七年(一八一〇)三月十一日はグレゴリウス暦でいうと同年四月十四日になる。たしかに遅い。日常生活では野菜の値段。 《去暮より大雪五度め菜が一わ三十文より 二十四文ぐらいなり》(七・一・三) 《きのふなづなの代一とかぶ八文より三十二文くらゐまであり》(七・一・七) そして百均(?)は江戸にもあった! 《去暮よりなんでも三十八文といふ売物はやる 枕箱たばこ箱せうぎのこま小たんす小はり箱 小くし箱火吹竹火おこしかましきことことく いふ[ママ]尽くしがたし 大路ニかざりたてよりどり ミどりが三十八文といふてうるなり》(七・一・十一) また、商売柄か、こんな本を読んでいる。 《けふ万葉集一ノ巻をミる》(五・六・二三) 《近松作雪女五枚羽子板 梭江子より万治年間ノ板本醒睡笑巻借来ル》 (七・一・十七) 《大門屋敷五冊買来ル》(七・一・十八) 《夜こくせんや後日よむ 享保頃之板本江戸名所百人首[ママ]かいきたる》(七・二・二十九) 『雪女五枚羽子板』(一七〇八)、安楽庵策伝『醒睡笑』万治版は三冊本、《大門屋敷》は錦文流『棠大門屋敷』(一七〇五)か。『国性爺後日合戦』(一七一七)、『江戸名所百人一首』。近松を熱心に学んでいたようだ。こんな記述もある。 《夜六ツ時机にかゝる 四ツ時床にいる 九ツ迄本を見る》(七・一・十二) 午後六時ごろから机に向い(執筆?)、午後十時ごろ寝床に入って午前零時ごろまで読書したということだろう。他にも引用したい箇所はいろいろあるが、切りがないので最後に『鱸庖丁青砥切味』(一八一一)が仕上がったときの序文を。前口上は省いて後半。 《全七冊青砥作者のなまくら物鱸包丁と漂題なせど口の巨舞台(おほきなぶたい)もなく鱗(こけ)の細かな仕打もなし願(ねかはく)ハ御ひいきの力にきたいをなし書房(ほんや)きれものとなるならば幸甚しからんと敬白》 品切れになるくらい売れて欲しいという今に変らぬ著者の願いである。
by sumus_co
| 2011-03-27 15:32
| 古書日録
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