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新潟 2011年2月11日

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前夜は呑み過ぎ、少々遅めに絵屋の宿にもどった。戸を開けようと鍵を鍵穴に差した。ここまではいい。ところが、右へ回しても左へ回してもどうしても開かない。いくらさほどの寒さではないといっても、やはり新潟である。深夜である。ブルッブルッ、どうしよう(携帯電話を持たないのでちょっと大倉さんに電話するというわけにもいかないのです)……途方に暮れつつフト見ると、戸の格子にメモが挟んであった。スタッフの i さんが念のためにと開け方のコツを書いておいてくれたのだ。いや〜助かった。おかげさまで無事ぬくぬくと就寝することができた。

絵屋の二階は書庫になっている。美術関係の図書や図録などがズラリと並んでいた。むろん宿としての設備もととのっており、遠来のアーティストは格安で宿泊できる。最近流行のアーティスト・イン・レジデンス(?)。長期滞在すれば制作も可能であろう(絵屋の都合はともかくとして)。

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大倉さんと知り合ったのは、たぶん『ARE』の洲之内徹特集(一九九六年八月)がきっかけだったようにも思うが、正確なところは覚えていない。その後一九九九年に銀座並木通り五丁目の空想・ガレリア(かつて洲之内現代画廊を手伝っていた肥後静江さんの画廊、古いビルで階段だけの六階にありました。ビルの立て替えとともに廃業されました。詳しくは『sumus』第五号を参照してください)で個展をさせてもらったときに初めてお会いした(話は違いますが、朝日の佐久間さんにもそこで初めてお会いしました。たぶん佐久間とは名乗ってなかったです。新聞記者とは思えないチョーすてきな女性。クラクラッとしました。ただし取材ではなくプライベート。男といっしょだった、というかその男が連れて来てくれたんです。サンキュー。で、その男は……ま、誰でもいいですね)。古本の絵ばかりの展示だったのだが、それを面白がってくれて、すでに書いたように二〇〇〇年に絵屋でもやらせてもらうことになり、今日にいたる。上は大倉さん所蔵の洲之内徹関連書。小生もたぶんほぼこれと同じくらい洲之内の本は持っているはずだが、気まぐれシリーズのボックス・セットはないなあ。

持っていないといえば、南陀楼氏の新潟レポートに出ていた『洲之内徹と新潟』(砂丘館、二〇〇七年)は知らなかったので、絵屋で購入した。小生が買ったのが最後の一冊だった。関川夏央「洲之内徹の新潟」、大倉宏「洲之内徹の最後の新潟」というエッセイに作品図版、解説および略年譜からなる。大倉さんの文章は洲之内との関係をたどったもので、すっかり忘れていたが、大倉さんは洲之内がマンションで倒れたときにそこに泊っていたのだった。「とんぼの本」の『洲之内徹絵のある一生』(新潮社、二〇〇七年)にその様子が詳しく書かれている(今、読み直しました)。
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絵屋の展覧会の記録を撮っておられるボランティアの方の取材が午前中にあった。昨年からはじめておられるそうで、もう十数人になっているらしい。まず作品の紹介があり、次に小生が自分のことを語り、展示作品のいくつかについて語り、最後に大倉さんが企画の意図と感想を語るという構成。これは絵屋に保存するもので、売り物ではないそうだ。

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いろいろなお客さんがみえる。昨日は絵屋へ来るのがリハビリだという酒屋さん。酒粕の包みをくださった。いい酒は搾り切らないのだそうだ。だから酒粕もやわらかい。食パンを少しぎゅっと握ったような食感でやさしくほのかな薫りがすばらしい。

パンといえば、昨日、案内状に掲載された「麵麭」が欲しいというA青年が一時間以上も粘って帰った。ポケットマネーで買える範囲内のコレクションをはじめたばかりだという。「欲しいんですけど、これを買ってしまうと、あと一年間何も買えなくなります」……よ〜く分かる。古本買いでも同じ悩みがありますよ。

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昼食は海老家という蕎麦屋を教えてもらった。歩いて五分ほど。軒が路上に迫り出しているのが新潟の古い建物の特徴である。なつかしい雰囲気の店だ。壁の貼紙メニューをしばし眺める。「鳥汁そば」というのが目についた。鳥汁……そば。注文してみよう。待つことしばし、登場したのは鳥なんばを汁とそばとに分けたものだった。鳥汁/そば。要するにつけめん。初めて食べる。

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椎名誠の色紙が壁に。

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砂丘館というやはり大倉さんたちが管理している古い建物があるのだが、そこに拙作の「雲」の絵を展示してくれている。その絵のファンになった方が個展に合わせてお茶会を開いてくださった。日本茶インストラクターとのこと。十一名参加。全員女性だった。ハーレムのごとき茶会なり(スケールの小さなユウちゃんになった気分です)。中国茶、日本茶(村上茶という新潟でとれる銘柄でした、北限のお茶だとか)と茶菓が出て、大倉さんと二人で絵の説明というか、漫才のようなことをやった。よろこんでいただけたようで何より。小生も京都から茶菓を持参。亀屋良永の御池煎餅。寺町通りの御池通り西南角に店があるが(以前紹介したかも、武者小路実篤揮毫の看板です)、百貨店でも買える。これも好評だった。缶の文字は棟方志功。この缶もちょっといい。

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神戸では知らぬ人のいない「WAKKUN(わっくん・涌嶋克己)」さんがタイミングよく新潟へ来られた。お会いするのは初めて。共通の知人はたくさんいるのだが(絵屋でも個展されてます)。最近は白川静に魅了されて、漢字に関する展示やパフォーマンスをくりひろげられておられるそうだ(奇遇によろこんで無断でポートレートのせちゃいました)。

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絵屋閉店後、大倉さんが砂丘館に案内してくれる。さきほど述べた「雲」がかかってますからということで。旧日本銀行新潟支店長役宅。

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書家・華雪さんの「私」も展示されていた。後ろの写真は坂口綱男さん(坂口安吾の御子息)の作品。華雪さんの「私」を撮っている。他にも能面展をやっており、伝統的な節分飾りなどのしつらえもあった。こういうことができそうでなかなかできないのである。大倉さんたちの活動の成果であろう。
by sumus_co | 2011-02-16 21:30 | 画家・林哲夫
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