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受胎告知![]() 降誕祭にはまだ少々間があるので、その前の段階、受胎告知をば取り上げてみる。フラ・アンジェリコの「Annunciazione」部分。大天使ガブリエルがマリアにイエスの誕生を予言しているところ。マリアは驚いて、 《われ未だ人を知らぬに、如何にして此の事のあるべき》 quomodo fiet istud quoniam virum non cognosco と反論するが、天使は「あんたの親戚のエリザベツさんもええ歳して妊娠してまっせ、神さんにできんことはおへん」と答えたら、マリアは納得、仰せの通りにとうけたまわっている場面。 上の絵に書き込まれているセリフはルカ伝第一章第三十五節の大天使の言葉(三行ある上と下の二行、上から下へと続いている)、真ん中に天地が逆に(右から左へ)書き込まれているのがマリアの言葉(同じく第三十八節)。ヴルガタ聖書の文言を引用する。日本語は毎度おなじみ米国聖書協会発行大正三年版の『旧新約聖書』。 《聖霊なんぢに臨(のぞ)み、至高者(いとたかきもの)の能力(ちから)なんぢを被はん》 Spiritus Sanctus superveniet in te et virtus Altissimi obumbrabit tibi 《汝の言(ことば)のごとく、我に成れかし》 ecce ancilla Domini fiat mihi secundum verbum tuum 宮下志朗『書物史のために』(晶文社、二〇〇二年四月一〇日)にこの会話が取り上げられているのを最近知った。そこでこの画面ではマリアの言葉の一部が省略されているという指摘がなされている。「fiat mihi secundum」がスッポリ柱の影で消えている。天使の言葉は柱を飛び越えているのと対照的だ。宮下氏の謎解きは中央の円柱はキリストのシンボルで、マリアの消えたと見える言葉は円柱に巻かれているのだ、というのである。 《修道士フラ・アンジェリコは、キリストの受肉という奇跡の告知を受けたマリアの決意の瞬間を、この決定的なドラマの神秘性、つまりミステリーを深めるために、あえてマリアの言葉を隠したんだよ》 へえ、そうなんだ。上の作品は一四三三〜三四年頃の作(三十八、九歳)。そしてもう一点同じフラ・アンジェリコの告知として知られる下の作品は一四五〇年頃(五十五歳)に描かれたらしい。十五年以上経っているわけだが、文字の連続も輝く鳥も描かれておらず、きわめてシンプルな描写になっている。彩色も、フレスコ画という理由だけではなく、穏やかな調子が選ばれているようだ。ミステリーを深める必要も感じなかったか。ただ庭園の樹木がのぞく奥の窓が意味ありげだが。 ![]() 上の作品はコルトーナにあり、下はフィレンツェのサン・マルコ修道院にある。コルトーナへは行かなかったけれど、サン・マルコ修道院ではこの絵を間近で見ることができた。階段を上がったところの壁に描かれているので、今どうなっているか知らないが、一九八〇年当時は薄暗くて狭くて、とても見難かった。 二つの「告知」を比較してみて気づいたのだが、マリアの顔立ちも画家の年齢と比例するかのように年とって見えるのは気のせいだろうか。 * * * 昨日ちょっとだけ触れた蘇軾の「石鼓」という詩は一〇六一年の作。『蘇東坡詩選』(岩波文庫、一九八〇年版)の解説を読むとこう書いてあった。 《「石鼓」は、太鼓の形をした十個の石で、表面に古代文字の銘文がある。唐代に発見されたもので、当時は周初の刻石だと信じられていた。最近では戦国時代、秦の霊公(襄公という説もある)の時(前四二四、襄公ならば前七七七)の制作だと推定されている。唐代の詩人たちもこの刻石をうたったが、韓愈(七六八ー八二四)の「石鼓の歌」(六十六句に及ぶ七言古詩)がもっとも知られており、蘇軾はその作品を意識しつつうたっている》 三行だけ抜き出す。 文字鬱律蛟蛇走 細観初以指画肚 欲読嗟如箝在口 うねうねしたヘビみたいな文字が走っていて、細かに見て指の肚でなぞるんだけど、読もうとしても、口をはさまれたみたいでものも言えない……。韓愈さんでさえ生まれるのが遅すぎたと嘆いたのに、我はさらにずっと後に生まれたので(ぜんぜん読めないよ〜)と続くわけだ。そうすると最近の解読は進んでいる、というか古代に後退しているのか。そして現在はまた発掘がものすごい勢いで進んでいるらしいから、今後、中国の古代史がどうひっくり返るかわからない。
by sumus_co
| 2010-12-17 21:24
| 雲遅空想美術館
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